「ALEXIA STAM」デザイナー山中美智子、テラハ出演後・結婚&出産後の変化は?立ち上げ時の知られざる苦労も語る「1年間は1人」「2年間くらい無給」<インタビュー>
「ALEXIA STAM」デザイナー山中美智子、テラハ出演後・結婚&出産後の変化…
【ALEXIA STAM・山中美智子/モデルプレス】株式会社EXJを設立し、水着ブランド「ALEXIA STAM(アリシアスタン)」のデザイナーをつとめる山中美智子さん(32)がモデルプレスのインタビューに応じた。
「ALEXIA STAM」デザイナーの仕事内容
― 「ALEXIA STAM」での仕事内容を教えてください。
山中さん:デザイン、ディレクションをしています。元々1人で立ち上げたブランドだったため、ルックブック、WEB サイト、SNS アカウント、ブランドとして表にでるモノには、すべて目を通しています。今はスタッフが増えたので、自分の考えを伝えたり、私だけでは手が回っていないところを、ほかのスタッフに任せて、私は出来上がったものをチェックだけするような流れにもしています。スタッフはみんなやる気に満ちているので、数は少ないですが、1人1人がとても重要でとても頼もしい存在です。
― これまで働いてきて、やりがいや苦労したことを教えてください。
山中さん:起業から、3年は本当に右も左も分からず、毎日失敗の連続でした。アパレル業界はアバウトなことが多く、例えば入荷の時期とか。その季節に間に合わせるように発注したり、値下げの交渉をしたりと、生産管理も大変でした。そのとき、たくさんの失敗をしましたが、すごく勉強にもなりました。急遽生地が変わることになってしまい、150件ほど電話したこともあります(笑)。信頼できる工場を見つけるのも大変でしたし…。今も、経営についてはまだまだですが、本当に社内外の方々に助けてもらいながら、日々仕事をしています。
やりがいは、お客様がALEXIA STAMを着て SNS へポストしてくれた写真を見たときです。皆さんの楽しそうな笑顔や素敵な旅行している様子を見ると私もウキウキします。あと、やはり POPUP や受注会で実際にお客様とコミュニケーションをとれるときです。
「ALEXIA STAM」立ち上げたきっかけとこれまで
― 「ALEXIA STAM」を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。
山中さん:元々旅行が大好きで、旅先で必ず水着を数着購入していました。そのため、水着の保有数がなかなかの量になりました。それだけ持っているのに、自分が心から気に入った水着は4~5着で、なぜ気に入っているんだろうと考えたときに形だということに気付きました。柄やデザインは可愛いけど、スタイルがよくみえない海外のビキニが多かったからです。そこで、本当に可愛くて日本人でもスタイルがよくみえる一目惚れビキニを作ろうと思いスタートしました。会社は2012年に立ち上げたのですが、2013年のコレクションからスタートして今年5周年になります。
― 立ち上げてからはいかがでしたか?
山中さん:立ち上げ1年間は1人でやっていました。工場に行くのも、事務作業も全部1人。今は10名ほどのスタッフがいますが、本当にこうなるとは思っていませんでした。まだまだ会社としては小さいので、スタッフは責任感を持ち、今までのアパレル業界にはないような新しいスタイルで私たちの会社はいろいろなことに挑戦しています。最初からビキニのブランドということ自体結構異色なので、今までのやり方は通用しないというのもありますが…。
立ち上げ当時は自分で売れる範囲で、10型を30枚ずつ作ったりと、全部で300枚程度の規模から始めました。それからウェブやルックブックを作るようになったり、世界観を表現する場を広げてみたら、170枚も売れる商品が出来て、それで、やっとお給料が入るぐらい(笑)。2年間くらい無給でしたね。会社を立ち上げて利益を出すことは、リスクもいっぱいあります。でも、やり始めたら最後までやらなくちゃいけないと思っていたので、失敗とか考えている暇もなく、貯金でやり繰りしながらやっていました。
「テラスハウス」出演、結婚&出産後の変化
― リアリティ番組「テラスハウス」(フジテレビ、2014年7月~9月)に出演したことも1つの転機となったのはないでしょうか?
山中さん:そうですね。最初は出演することを躊躇っていました。でも、友人たちやスタッフから背中を押されて、出演を決めました。 やはり、テレビの影響力はすごく大きくて、Instagramでいうと、出演前は13Kだったのが、一気に200Kに、お陰様で現在は730Kとなりました。
テレビに出演していたのは2ヶ月ほどでしたが、インスタだけでなく、ブログのお話をいただいたりと、それらを通してたくさんの人に見てもらえるようになったので、お客様も増えました。良い意見も悪い意見もいただき、改善したり、もっと良くしたりと、いろんな欲も増え、ビキニ以外のラインナップが増えました。自分らしさを残しつつも、ファンの方の意見を取り入れたりもしています。最初はビキニが好きだから、ビキニのことしか考えていませんでしたが、やっぱりビキニって日本だと夏しか売れないので、iPhoneケースやトートバッグなど、冬のことも考えるようになりました。
― 2016年4月に結婚、12月には長女が誕生したことも、大きな出来事だったと思います。
山中さん:家族を持って、今までは海外へ行きインプットして仕事に活かしてきましたが、それはたくさん行くことが出来なくなったし、仕事に没頭する時間自体は確かに減りました。限られた時間内で、アイデアを膨らませたり、スタッフを増やしもっとたくさんの方へ向けたデザインを考えたりしています。何よりも、家族の存在は仕事へのモチベーションに繋がっています。
両立は大変ですが、私は忙しいのが好きなので、1日に6個ぐらい予定を入れて忙しく動き回っています。その代わり、土日は娘専用の日にしています。大変だなと思うことの方が多いかもしれませんが、充実感や達成感もすごくあります。
― 今後の目標を教えてください。
山中さん:やりたいことはまだまだ無限にあります。進行しているプロジェクトもいくつかあり、まだ具体的にはお話できないですが、常に楽しい企画をしていこうと思います。
山中美智子のライフスタイル
― 美容面で気を付けていることはありますか?また、水着が似合うスタイルの作り方も教えてください。
山中さん:スタイルは子どもを産んだので、戻すのにとても苦労しました。私はパーソナルトレーニングを週2回、できないときでも月2回は行くようにしています。あとは今代謝といったカラダの循環に注目しています。
水着が似合うスタイルは…、やっぱり自信がないと隠してしまうので、自信を持つこと。そのために私はコツコツと筋トレをしています。ビキニが似合う体になったら、なんでも似合うと思います。私は胸もお尻もないのですが、バランスが大事かなと思って、一生懸命鍛えています。気付いたときでいいので、家にいるときでもストレッチや簡単なトレーニングで体を動かしてみて下さい。
― 休日の過ごし方を教えてください。
山中さん:家族で過ごす、何気ない時間を大切にしています。あとは、友達を招待して、みんなで夕食を食べたり、素敵なカフェに行くのも好きです。まとまったお休みを作って旅行も、一番のリフレッシュ&インスピレーションをもらう大切な時間となっています。
― 普段どのようにファッション情報を得ていますか?
山中さん:世界中のビーチにいる女性をチェックしています。特に、オーストラリアのカルチャーやファッションが気になっています。
「ALEXIA STAM」で働くためには
― どのような人が「ALEXIA STAM」には相応しいですか?
山中さん:基本的に接客などのサービス業が好きな方、モノ作りが好きな方。あと、トレンドや最先端のカルチャー等に敏感で常に興味を持っている方。海が好きでポジティブな方が好ましいです。
― 書類・面接…と通過できるポイントを教えてください。
山中さん:基本的なデータ作成、自己PRの表現などは自由です。熱量が伝わる、伝えられるかポイントです。また、面接の服装は、自分の好きなモノを自分なりに着こなしていると好印象です。
夢を叶える秘訣を語る
― 夢を追いかけている女の子に向けて、夢を叶える秘訣を教えてください。
山中さん:もし、夢があるなら、絶対諦めないこと。それは、金銭的にも精神的にも大変なことだし勇気と努力が必要です。まず、自分に何が出来るか考えて、出来る限りのことをコツコツやっていった結果、いつか自分にしか出来ない何かが見つかるんだと思います。勉強するのに遅いなんてことはありません。足りないことを一生懸命補って夢を掴みましょう。準備が出来ている人にチャンスは巡ってくるって聞いたことがあります。チャンスが巡ってきたときに、掴めるか掴めないかはその人次第だってことなんだって最近よく思います。だから私もチャンスが来たら掴めるように今もまだ勉強を続けています。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
ある日の1日の流れ
7:00 起床、朝ご飯作り、支度
10:00 保育園送り
10:30~ 出社
メール、社内チャット、スケジュールチェック
12:00~ 休憩
スタッフとランチ MTG、SNSチェック
13:00~
販促 MTG
14:00~
企画、生産 MTG
15:00~
PR、広告戦略 MTG
16:00~
シーズンのアイデア出し、写真チェック、編集指示
17:00~ 退社 お迎えへ
18:00~ お買い物、夕飯作り
0:00~ 就寝
山中美智子(やまなかみちこ)プロフィール
ブランド:ALEXIA STAM(アリシアスタン)
職種:デザイナー
設立年月:2012年1月~
実際に働いている人の声は?
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