靴のお手入れの基本 素材別のポイントと長持ちさせるコツ

靴のお手入れの基本 素材別のポイントと長持ちさせるコツ

【アパレル/モデルプレス】洋服などのお手入れには気を付けているという方であっても、靴のお手入れについては、おざなりにしてしまっているというようなことは、少なくないようです。靴が、汚れてしまっていては、印象が悪くなってしまうというようなことも、珍しくありません。そこで、本稿では、素材別に、「靴のお手入れの基本」について、ご紹介していきます。加えて、「靴を長持ちさせるコツ」についても、ご紹介していきます。

靴のお手入れの基本 素材別のポイントと長持ちさせるコツ/Photo by g-stockstudio

靴の基本的なお手入れ方法(素材別)

靴をお手入れする際には、どのような方法があるのでしょうか。まずは、「靴の基本的なお手入れ方法」ついて、素材別にご紹介していきます。

<革>

ステップ1:革靴用のブラシで汚れを落とす

まずは、革靴用のブラシを使って、靴の前から後ろに向かって、全体の汚れを落としていきましょう。その際、靴の縫い目やしわなど、細かいところまで、ブラシをかけるようにしましょう。

ステップ2:革靴用クリーナーを塗る

次に、革靴用クリーナーを全体的に薄く伸ばしていき、汚れをふき取っていきます。ただし、革靴用クリーナーを塗りすぎてしまうと、シミになってしまう恐れもありますので、注意しましょう。

ステップ3:革靴用クリームを塗る

そして、乳化性クリームや油性クリームなどを靴の全体に塗り、磨いていきます。革靴用クリームを塗ることによって、革靴の潤いが保たれて、ひび割れを防ぎやすくなります。

ステップ4:撥水スプレーをかける

革は、水に弱く、ぬれるとシミができやすくなってしまいます。そのため、撥水スプレーを靴の全体にかけて、防水対策をするようにしましょう。靴が乾いた後には、通気性の良い場所に靴を収納するようにしましょう。

<エナメル>

ステップ1:布を使って、ほこりをふき取る

まずは、柔らかい布を使って、靴についてしまったほこりをふき取りましょう。このようにして、布を使って、ほこりをふき取るだけであっても、毎日行っていけば、きれいな状態を保ちやすくなります。

ステップ2:エナメル靴用のクリーナーを塗る

次に、柔らかい布に、エナメル靴用のクリーナーを適量しみこませて、靴の全体に伸ばしていくようにしましょう。基本的には、この2ステップを行えば、エナメル靴のお手入れは、完了します。

<スエード>

ステップ1:シューキーパーを靴の中に入れる

スエード靴をお手入れする際には、スエードの毛並みを整えて、きれいに見せるために、力を入れてブラッシングをしていきます。シューキーパーを入れることによって、靴の形が保たれて、ブラッシングをするときに、しっかりと力が伝わるようになります。

ステップ2:豚毛ブラシを使って、ほこりを払い落とす

豚毛ブラシを使って、ほこりを払い落としていきます。少し力を入れて、ブラッシングをしていくことが、ポイントになります。

ステップ3:クレープブラシを使って、毛並みをほぐす

クレープブラシを使って、毛並みをほぐしていきます。その際、靴の全体をまんべんなくブラッシングしていくようにしましょう。

ステップ4:スエード専用スプレーをかけて、潤いを与える

スエード専用スプレーをかけて、潤いを与えていきます。潤いを与えることにより、色あせを解消して、きれいな発色をするようにしていくのです。

ステップ5:豚毛ブラシを使って、毛並みを整える

スエード専用スプレーが、乾いた後には、豚毛ブラシを使って、毛並みを整えていきます。その際、靴の前から後ろに向かって、ブラッシングをしていくことが、ポイントになります。

<キャンバス>

ステップ1:靴ひもとインソールを取り外す

インソールについては、取り外すことができるタイプのものと取り外すことができないタイプのものがありますが、取り外すことができるタイプのものについては、取り外しましょう。

ステップ2:つま先やソール部分の汚れを落とす

メラニンスポンジや消しゴムを使って、つま先やトール部分の汚れを落としていきましょう。

ステップ3:専用ブラシを使って、細かい汚れを落とす

水洗いをする前に、乾いた専用ブラシを使って、靴の全体をブラッシングしましょう。ブラッシングをすることによって、洗剤が、隅々まで浸透していき、汚れが落ちやすくなります。

ステップ4:専用クリーナーを使って、頑固な汚れを落とす

水で濡らした専用ブラシに、専用クリーナーを数滴付けて、汚れが気になるところを重点的にこすっていきましょう。その際、泡立てながらブラッシングをすると効果的です。

ステップ5:浮き出た汚れをきれいにふき取る

ぬるま湯ですすいだ後には、乾いた布を使って、きれいに汚れをふき取っていきます。必要に応じて、ステップ4とステップ5は、何回か繰り返すとよいでしょう。

ステップ6:風通しの良い日陰で、自然乾燥させる

色あせの原因になってしまうことがあるため、天日干しについては、避けた方がよいでしょう。そして、最後に、防水・撥水スプレーをかければ、耐久性や通気性を向上させることができます。

靴のお手入れのポイント(素材別)

靴のお手入れをする際には、どのようなことがポイントになるのでしょうか。それでは、「靴のお手入れのポイント」について、素材別にご紹介していきます。

<革>

革については、十分に保湿をして、栄養を与えることが、大切になります。着脱時に、手の指や足が触れやすいトップラインなどには、なるべく多めにクリームを塗っておくようにするとよいでしょう。なぜならば、トップラインなどには、摩擦が生じやすいため、傷みやすいからです。雨に濡れてしまった際には、軽く濡らしたタオルを水滴によって色が変色しているところに当てて、周囲の色となじませるようにしましょう。これは、放置をしてしまうと、シミになってしまう恐れがあるためです。また、靴の中に、新聞紙を詰めて、風通しの良い日陰で干しておくと、汚れが目立たなくなりやすくなります。なお、直射日光は、革が縮みやすいため、避けるようにしましょう。

<エナメル>

雨が降ってきた時のために、防水スプレーをかけておきたくなってしまいますが、エナメル靴には、絶対に防水スプレーをかけてはいけません。エナメル靴に防水スプレーをかけてしまうと、表面の樹脂が溶けてしまい、光沢が失われてしまうからです。したがって、基本的には、すでにご紹介させていただいたように、エナメル靴用のクリーナーを使って、汚れについては、落としていくことになります。

<スエード>

スエード靴をブラッシングする際には、ワイヤーブラシについては、使わないようにした方がよいでしょう。これは、ワイヤーブラシを使って、ブラッシングをすると、靴を傷つけてしまう可能性が高いからです。また、スエード靴には、乳化性クリームは、使用しないようにしましょう。

<キャンバス>

インソールの汚れが気になる場合には、洗濯用中性洗剤、もしくは靴用洗剤を付けた歯ブラシを使って、優しくこすりましょう。また、防水・撥水スプレーは、スプレーの種類によっては、変色の恐れもあるため、目立たないところで試してから使用した方がよいでしょう。

靴を長持ちさせるコツ

靴のお手入れの基本を紹介/Photo by Kaspars Grinvalds

靴を長持ちさせるためには、どのようなコツがあるのでしょうか。それでは、「靴を長持ちさせるコツ」について、主なものを2つご紹介していきます。

<同じ靴を毎日履かない>

靴を長持ちさせるコツの1つ目は、「同じ靴を毎日履かない」ことです。同じ靴を毎日履いてしまうと、劣化が進みやすくなってしまいます。靴が、汚れてしまったり、傷んでしまったりするのです。また、履いていた時の湿気が、靴の中に残ってしまいやすくなるため、通気性を保ちにくくなってしまいます。したがって、2足以上の靴を履きまわすようにすることを心がけるようにしましょう。

<靴の汚れは、すぐに落とす>

靴を長持ちさせるコツの2つ目は、「靴の汚れは、すぐに落とす」ことです。時間が経過してしまうと、汚れは、靴にしみ込んでしまうため、落としにくくなってしまいます。したがって、帰宅後には、すぐにブラシを使って靴の汚れを落とす習慣を身に付けるようにするとよいでしょう。

それぞれの靴に合わせて、正しいお手入れをする

いかがでしたでしょうか?ここまでご紹介させていただいたように、靴は、素材によって、お手入れの方法が、大きく異なっています。本稿でご紹介させていただいた内容を参考にして、それぞれの靴に合わせて、正しいお手入れをしていくようにしていただければ幸いです。(modelpress編集部)

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