アパレル店員のための接客英語の基本 これだけは覚えておきたい!

アパレル店員のための接客英語の基本 これだけは覚えておきたい!

訪日外国人の中には、アパレルショップを訪れるという目的を持っている方も少なくありません。そのため、海外からのお客様の接客を経験したことがあるというアパレル店員も、多くなってきているのではないでしょうか。接客英語を学ぶ必要性は、以前よりも高まってきているということができるでしょう。そこで、本稿では、1.アパレル店員が英語を覚えるメリット、2.アパレルアイテムに使われる基本的な英単語、3.アパレル店員が覚えておきたい英語を使った基本的な応対、4.アパレル店員が覚えておきたい英語のフレーズ集(シーン別)、5.アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイントについて、ご紹介していきます。

アパレル店員が英語を学ぶメリット 接客の際に使えるフレーズ付き/Photo by Stock-Asso

アパレル店員が英語を覚えるメリット

アパレル店員が、英語を覚えることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、「アパレル店員が英語を覚えるメリット」について、主なメリットを3つご紹介していきます。

<海外からのお客様に対応できる>

アパレル店員が英語を覚えるメリットの1つ目は、「海外からのお客様に対応できる」ことです。英語を話すことができれば、海外からのお客様の満足度を向上させやすくなるでしょう。海外からのお客様の中には、コミュニケーションをスムーズに行うことができないときには、ショッピング自体が、億劫になってしまう方もいらっしゃいます。したがって、アパレルショップに英会話を通してコミュニケーションを円滑に行うことができるスタッフがいれば、リピーターになってくださるケース、また他の観光客などに対してお勧めをしてくださるケースも考えられるでしょう。

<海外ブランドの情報を収集できる>

アパレル店員が英語を覚えるメリットの2つ目は、「海外ブランドの情報を収集できる」ことです。英語を習得していれば、海外ブランドの情報などを収集しやすくなるでしょう。これは、海外のウェブサイトやファッション雑誌などをチェックすることができるようになるためです。海外のウェブサイトやファッション雑誌などの情報の中には、日本語のメディアに接しているだけでは得ることのできない情報も少なくありません。

<キャリアの選択肢が広がる>

アパレル店員が英語を覚えるメリットの3つ目は、「キャリアの選択肢が広がる」ことです。英語を習得することは、アパレル業界において、キャリアを形成していくにあたって、「強み」となるでしょう。海外ブランドの中には、英語が堪能な人材を積極的に採用している企業も少なくありません。たとえば、海外の支社とのやり取りができるバイヤーや人事担当者などを挙げることができるでしょう。

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語

アパレルアイテムには、どのような英単語が使われるのでしょうか。それでは、「アパレルアイテムに使われる基本的な英単語」について、ご紹介していきます。

<シャツ>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の1つ目は、「シャツ」です。フォーマル用のシャツは、dress shirtやbusiness shirtと呼ばれます。これに対して、カジュアル用のシャツは、casual shirtと呼ばれます。なお、ワイシャツの部位の名称も覚えておけば、お客様にご説明しやすくなるでしょう。襟はcollar、袖はsleeve、袖口はcuff、裾はshirttailと呼ばれます。

<ブラウス>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の2つ目は、「ブラウス」です。ブラウスは、英語では、blouseです。ちなみに、blouseは、動詞としては、「~をたるませる」という意味があります。ブラウスは、裾をたるませて、ボトムスに入れることから、「ブラウス」と名付けられました。ただし、blouseという呼び方には、古風な印象を覚える方もいるようです。昨今では、基本的には、shirtで通じることが多いようです。

<スーツ>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の3つ目は、「スーツ」です。スーツは、英語では、suitです。ちなみに、1セットの場合には、複数形のsuitsにはなりません。なお、スーツジャケットは、suit jacketやjacketと呼ばれます。また、スーツパンツは、dress pantsと呼ばれます。

<キャミソール>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の4つ目は、「キャミソール」です。キャミソールは、英語では、camisoleです。ちなみに、camisoleは、フランス語由来の英単語です。

<カーディガン>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の5つ目は、「カーディガン」です。カーディガンは、英語では、cardiganです。ちなみに、カーディガンという名前は、考案者の第7代カーディガン伯爵ジェイムズ・ブルーデネルが由来となっています。

<トレーナー>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の6つ目は、「トレーナー」です。トレーナーは、英語では、sweatshirtです。いわゆる「スウェット」をイメージすればよいでしょう。

<セーター>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の7つ目は、「セーター」です。セーターは、英語では、sweaterです。ちなみに、イギリスでは、薄手のセーターは、jumperと呼ばれます。

<ズボン>

アパレルアイテムに使われる基本的な英単語の8つ目は、「ズボン」です。ズボンを意味する英語は、1.trousers、2.pants、3.slacksの3つに大きく分かれます。まず、trousersは、男性用のズボンを指します。次に、pantsは、主にアメリカで用いられており、trousersと同じ意味に用いられます。最後に、slacksは、上着と対になっていないズボンを指し、男性用と女性用を区別せずに用いられます。

アパレル店員が覚えておきたい英語を使った基本的な応対

アパレル店員は、英語を使って、どのような基本的な応対をすることができるようになればよいのでしょうか。それでは、「アパレル店員が覚えておきたい英語を使った基本的な応対」について、ご紹介していきます。

<「かしこまりました」>

「かしこまりました」は、状況に応じて、主に以下の2つの表現が考えられます。まず、“Sure.”です。これは、日本語では、「もちろんです」という意味になります。お客様からの問い合わせに対して、よく使われる表現です。また、“Certainly.”も使うことができます。これは、日本語では、「かしこまりました」や「承知しました」という意味になります。比較的、フォーマルなシチュエーションに適した表現です。

<「確認します」>

「確認します」は、“Let me check.”などの表現が考えられます。商品のサイズ・色・在庫などを調べるときなどに使うことができる表現です。

<「少々お待ちください」>

「少々お待ちください」は、“Just a moment, please.”などの表現が考えられます。お客様からの問い合わせへの回答に時間を要するときなど、お客様にお持ちいただくときに使うことができる表現です。

<「申し訳ございません」>

「申し訳ございません」は、状況に応じて、主に以下の3つの表現が考えられます。まず、“I’m sorry.”です。これは、1.話をさえぎってしまったとき、2.お客様の体にあたってしまったときなど、軽めのお詫びをするときに使われる表現です。次に、“I’m very sorry for that.”です。これは、「本当に申し訳ございません」という意味になります。そして、“I apologize for that.”です。これは、「申し訳ございません」や「謝罪いたします」という意味になり、深くお詫びをするときに使われる表現です。

アパレル店員が覚えておきたい英語のフレーズ集(シーン別)

アパレル店員が接客で使える英語を紹介/Photo by wavebreakmedia

アパレル店員が覚えておきたい英語の接客用語のフレーズには、どのようなものがあるのでしょうか。それでは、「アパレル店員が覚えておきたい英語のフレーズ集」をシーン別にご紹介していきます。

<お客様の入店時に使える英語のフレーズ>

お客様の入店時に使えるフレーズについては、「いらっしゃいませ」「何かお探しですか?」「○○は、こちらにございます」「何か御用がありましたら、お声掛けください」を取り上げます。

・「いらっしゃいませ」

まず、「いらっしゃいませ」については、“Hi!” “Hello, how are you doing?” “Good morning!” “Good afternoon!”などが、考えられるでしょう。なお、“Good morning!”と“Good afternoon!”については、時間帯によって、使い分けるようにしましょう。“Hi!”と“Hello, how are you doing?”については、基本的には、どのような時間帯であっても使うことができます。

・「何かお探しですか?」

次に、「何かお探しですか?」については、“What are you looking for?”や“What kind of products are you looking for?”などが、考えられるでしょう。

・「○○は、こちらにございます」

そして、「○○は、こちらにございます」については、“○○ is here.”とお伝えすればよいでしょう。なお、“○○ is on the third shelf.”「○○は、3段目の棚にあります」のように具体的にお伝えすることもできます。

・「何か御用がありましたら、お声掛けください」

最後に、「何か御用がありましたら、お声掛けください」については、“Feel free to let me know, when you need some help.”とお伝えすればよいでしょう。

<お客様にご試着を促す際に使える英語のフレーズ>

お客様にご試着を促す際に使える英語のフレーズについては、「ご試着なさいますか?」「試着室はこちらです」「フェイスカバーのご使用をお願いいたします」「サイズはいかがですか?」を取り上げます。

・「ご試着なさいますか?」

まず、「ご試着なさいますか?」については、“Would you like to try it on?”とお尋ねすればよいでしょう。

・「試着室はこちらです」

次に、「試着室はこちらです」については、“The fitting room is here.”とお伝えすればよいでしょう。なお、「試着室はあちらです」とお伝えする場合には、“The fitting room is over there.”となります。

・「フェイスカバーのご使用をお願いいたします」

そして、「フェイスカバーのご使用をお願いいたします」については、“Please wear this cover over your face.”とお伝えすればよいでしょう。

・「サイズはいかがですか?」

最後に、「サイズはいかがですか?」については、“Does it fit you?”とお尋ねすればよいでしょう。このようにお尋ねすれば、基本的には、“Yes.”もしくは“No.”という返答となるはずですので、対応しやすくなるでしょう。

<会計時に使える英語のフレーズ>

会計時に使える英語のフレーズについては、「レジはこちらです」「お会計は○○円です」「袋を一つにおまとめしましょうか?」「お支払いは、現金とクレジットカードのどちらになさいますか?」「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」を取り上げます。

・「レジはこちらです」

まず、「レジはこちらです」については、“The casher is here.”とお伝えすればよいでしょう。

・「お会計は○○円です」

次に、「お会計は○○円です」については、“The total comes to ○○ yen.”とお伝えすればよいでしょう。

・「袋を一つにおまとめしましょうか?」

また、「袋を一つにおまとめしましょうか?」については、“Would you like to put everything in a big bag?”とお尋ねすればよいでしょう。

・「お支払いは、現金とクレジットカードのどちらになさいますか?」

そして、「お支払いは、現金とクレジットカードのどちらになさいますか?」については、“Would you like to pay in cash or by credit card?”とお尋ねすればよいでしょう。

・「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」

最後に、「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」については、“Thank you very much for coming today. Come and visit us again.”とお伝えすればよいでしょう。

アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイント

アパレル店員が、英語で海外からのお客様を接客する際には、どのようなことがポイントになるのでしょうか。それでは、「アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイント」について、主なポイントを3つご紹介していきます。

<簡単な英語のフレーズをマスターする>

アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイントの1つ目は、「簡単な英語のフレーズをマスターする」ことです。完璧な英語を話すということに、こだわらないようにしましょう。お客様に対して、意図が伝わるということが、大切になります。英語の初心者の方は、「シンプルな単語」や「決まり文句」だけを覚えておくというような手段も考えられます。さまざまなシチュエーションを想定して、何度も声に出して練習をするようにするとよいでしょう。

<リラックスした雰囲気で接客する>

アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイントの2つ目は、「リラックスした雰囲気で接客する」ことです。海外からのお客様に対して、かしこまってしまうというアパレル店員は、少なくないようです。アパレル店員が、リラックスした雰囲気で接客することができれば、お客様も気軽にショッピングを楽しむことができるでしょう。緊張しているというような様子を見せずに、フレンドリーな雰囲気で接客することが、大切になります。

<サイズの表記の違いに注意する>

アパレル店員が英語で海外からのお客様を接客する際のポイントの3つ目は、「サイズの表記の違いに注意する」ことです。海外では、サイズの表記が、日本のものとは異なる場合も少なくありません。たとえば、日本においては、S・M・Lというサイズの表記が一般的ですが、アメリカにおいては、XS・S・Mというサイズの表記が多いようです。したがって、このようなサイズの表記の違いを知っておけば、海外からのお客様にも対応しやすくなるでしょう。あらかじめ、国別・地域別のサイズの表記を比較することができるような表を作成しておいてもよいでしょう。

英語で応対できるアパレル店員を目指そう

アパレル店員に限らず、海外からのお客様を接客することに対して、苦手意識を持っているという方は、少なくないようです。いわゆる「食わず嫌い」というようなケースもあるのではないでしょうか。まずは、本稿でご紹介させていただいた内容を参考にして、できることから始めてみることをお勧めします。実際に、海外からのお客様の接客をしていく中で、得られることも少なくないのです。(modelpress編集部)

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