美容部員必読!化粧品業界の現状と課題、今後の動向とは?

美容部員必読!化粧品業界の現状と課題、今後の動向とは?

【コスメ/モデルプレス】美容部員であれば、化粧品業界の現状と課題、そして今後の動向を、是非とも押さえておきたいものです。昨今では、化粧品業界も、他の業界と同様に、さまざまな国際状況や国内状況の変化の中で、大きな岐路に立たされているといえるでしょう。本稿では、まず、日本における化粧品業界の現状について確認していきます。そのうえで、化粧品業界の抱える課題を確認し、最後に、今後の動向についても展望していきます。

美容部員必読!化粧品業界の現状と課題、今後の動向とは?/Photo by Dean Drobot

化粧品業界の現状

日本における化粧品業界の現状とは、どのようなものであると考えられているのでしょうか。まずは、日本における化粧品業界の現状について、ご紹介していきます。

<市場は、拡大傾向>

昨今、化粧品市場は、拡大傾向にあると考えて良いようです。経済産業省の生産動態統計(http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/result/ichiran/08_seidou.html#menu5)によると、化粧品の工場出荷金額は、2016年の1兆5250億円から、2017年は、1兆6325億円に成長しています。工場出荷金額の成長は、市場が拡大傾向にあることの指標の一つであるととらえることができるでしょう。

<市場規模拡大の主な理由>

それでは、化粧品市場の市場規模拡大の主な理由は、どのようなものがあると考えられるのでしょうか。日本政府観光局の年別訪日外客数、出国日本人数の推移(https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/)によると、インバウンド消費が、堅調であるということが、主な理由として考えられるようです。日本では、昨今、アジア系の訪日外国人の数が増加しています。2012年以降は、訪日外客数全体においても、6年連続で数が増加しているとのことです。2017年度においては、2869万1073人で、前年比19.3万人の増加となっています。訪日外客数の増加が、大きな要因の一つとなり、化粧品業界への異業種からの参入が進んでいるのです。ちなみに、海外では、日本製化粧品は、安全で品質が高いと位置づけられていることが多いといわれています。特に、「オーガニック化粧品」や「高機能化粧品」が人気となっているようです。

化粧品業界の課題とは?

ここまでは、日本における化粧品業界の現状について、ご紹介してきました。それでは、日本における化粧品業界が抱える課題には、どのようなものがあると考えられているのでしょうか。ここからは、日本における化粧品業界の課題について、ご紹介していきます。

<国内ターゲットの減少>

化粧品業界の課題の1つ目は、「国内ターゲットの減少」です。今後も、日本の人口は減少していくとみられているため、日本国内における市場の縮小は、避けることはできないと考えてよいでしょう。国内市場が縮小していく中で、各企業は、「新たな活路」を見出していく必要が出てくるでしょう。たとえば、「グローバル展開」や「新規事業の開拓」などが、今後、必ず必要となってくるといわれています。

<従来のマーケティング手法の見直し>

化粧品業界の課題の2つ目は、「従来のマーケティング手法の見直し」です。化粧品業界においては、今後は、本当の意味での「良い商品」を開発し、消費者からの「信頼」を勝ち取る必要があると考えられています。それは、昨今、皆様もご承知の通り、「口コミ」によって商品価値が測られるようになってきているからです。このような状況は、SNSの発達などによって、消費者側から、化粧品の「使用感」などを発信することが、とても容易にできるようになってきたからであると考えられています。このような状況下では、これまでとは異なり、ブランドの「名前」や「商品名」だけでは、「ヒット商品」を生み出すことは、とても難しくなってくるであろうと、容易に想像することができるのではないでしょうか。

化粧品業界の今後の動向

化粧品業界を紹介/Photo by Iakov Filimonov

ここまでは、日本における化粧品業界の現状、そして化粧品業界の課題について、ご紹介してきました。それでは、日本における化粧品業界の今後の動向については、どのように考えられているのでしょうか。ここからは、化粧品業界の今後の動向について、ご紹介していきます。

<海外展開の強化>

化粧品の国内市場については、縮小傾向にある中、異業種も化粧品市場へ多数参入してきている状況にあります。このような状況下において、昨今では、人口が増加している国や地域に、事業を拡大していく傾向にあるようです。たとえば、「越境ECシステムを使った海外向けの販売」「海外ECサイトを利用して自社製品を販売」「海外に子会社を設立」などが、代表的なものとして挙げられるでしょう。

<独自ブランドの構築>

化粧品業界に限ったことではありませんが、特に、化粧品業界においては、他社にはないブランド力、競争優位性を築いていく必要があると考えられています。それは、今後、他の業界との競争や、世界の企業との競争が、より一層激化していくと考えられているからです。したがって、「自社の独自技術の開発」や「他社がまだ参入していない新規分野を開拓」などが、今後、これまで以上に求められるようになっていくことは、ほぼ確実であるといっても過言ではないでしょう。

状況のとらえ方が、企業の「違い」を生む

いかがでしたでしょうか?ここまでご紹介してきたように、昨今では、訪日外客数の増加など、日本における化粧品業界への「追い風」も吹いているようです。ただ、基本的には、人口減少が主な原因となり、化粧品業界も、他の業界と同様に、今後は厳しい状況におかれることが予想されています。一方、このような状況を「好機」であるととらえ、積極的な事業展開を進めている企業もみられます。現在の状況をどのようにとらえるのかということは、それぞれの企業次第であるということは間違いないようです。そして、それが、それぞれの企業の「違い」を生んでいくのでしょう。(modelpress編集部)

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