アパレル業界で使われる「販売員用語」と「ファッション用語」まとめ

アパレル業界で使われる「販売員用語」と「ファッション用語」まとめ

アパレル業界には様々な専門用語が存在します。用語は大きく2つに分けられ「販売員用語」と「ファッション用語」になります。今回は、販売員用語とファッション用語、それぞれの用語についてご紹介。両方の用語をしっかりと覚えて仕事をこなしていきましょう。

アパレル業界で使われる「販売員用語」と「ファッション用語」まとめ/Photo by g-stockstudio

目次

♥「販売員用語」って一体なに?


♥覚えておきたい「販売員用語」


♥「ファッション用語」って一体なに?


♥覚えておきたい「ファッション用語」

♥「販売員用語」って一体なに?


販売員用語は、お店に立つアパレルの販売員同士が会話する時に使う用語のことを言います。

買い物に来ているお客さんに配慮をするための隠語として使われることが多いです。

お店に立っている時、同業の人と会話をするタイミングで販売員用語を使えば、スムーズに業務を進めることができますよ。

♥覚えておきたい「販売員用語」


ここでは、覚えておきたい「販売員用語」を紹介していきます。

頭に入れて「この言葉の意味が分からない…!」という状況を減らしていきましょう。

知っておけば、店員同士の会話で「どうしよう…何を言っているの…?」という状況を回避することが可能です。

販売員用語をチェックしていこう/Photo by Getty Images

♥フェイス


フェイスとは、お店の顔となる部分の専門用語になります。

主にお客さんの目によく触れる陳列棚や、ラックに商品を並べた時の前面部分を言います。

お客さんから見える部分が、店内にどのくらいあるかを「フェイス数」として表現することもあります。

♥バックヤード


バックヤードとは、従業員専用のスペースを指す言葉になります。

ここはお客さまが立ち入ることができない部分で、主に商品の在庫を管理していたり、検品作業をおこなったりするスペースとして使われます。

検品した商品をバックヤードで袋詰めをする…といった作業を行う場合も。

お店によっては「ストックルーム」と呼ばれることもあるので、自分が働くお店でどのように呼ばれるのか覚えておくようにしましょう。

バックヤードとストックルームはどっちも同じ意味/Photo by antoniodiaz

♥検品


商品の検査をする作業のことを言います。

主に、縫製のほつれ、服の摩擦による傷み、汚れ、ジッパーの破損といった不良商品を検出する検品作業と、マチ針、ミシン針などの危険物が混入している商品を検出する検針作業の2つのことを指します。

どちらか1つの作業が欠けている…なんてことにならないよう、きちんと専門用語に含まれる作業内容を頭に入れておきましょう。

♥キャッシャー


キャッシャーは、お客さまのお会計をする際のレジを指す専門用語です。

レジそのものを指す場合が多いですが、状況によってはレジをする人をキャッシャーと呼ぶ場合もあります。

アパレル関係の求人広告などで「キャッシャー募集」と書かれているものは、レジ専門の担当者を募集しているということになります。

キャッシャーはよく使われる言葉の一つ/Photo by Getty Images

♥顧客


顧客とはお客さんのことを言います。

しかし、アパレル業界ではお店を贔屓している常連客を指すことが多いです。

「セールが始まるから、顧客さまにDMを送っておいて」というように使われたりします。

♥サンプル/サンプル品


商品の見本のことを言います。

アパレルメーカーは新商品を点灯で発売する前に、見本商品となる「サンプル」を作り、クライアント向けに展示会を行います。

それ以外にも正規品や完成品を作る前の試作品を「サンプル」と呼んだりします。

サンプルを売る「サンプルセール」をやることも/Photo by wavebreakmedia

♥棚卸(たなおろし)


お店で管理している帳簿・データの在庫と実際の在庫を照らし合わせ、相違がないかを確認する業務のことを言います。

アパレル業界では、月に1回、月末に棚卸しの業務を行うことが多いです。

月に1回、月末に棚卸しを行うことで、今月の在庫がどのくらいあるのかを確認することができます。

♥トルソー/ボディ


トルソーやボディは、いわゆる「マネキン」のことを指す専門用語になります。

洋服のコーディネートをお客さんにより分かりやすく見せるために使われ、お店の中でも目立つ場所に置かれています。

正確には、トルソーは胴体部分のみ、マネキンは全身のことを指し、お店によってはトルソーとマネキンを別の単語と認識して、使い分けていることもあります。

トルソーとマネキンを区別するところもある/Photo by CatwalkPhotos

♥ハンギング


ハンギングは、商品をハンガーに掛けることを指す専門用語です。

ハンギングの中でも「フェースアウト」と「スリーブアウト」という二種類の方法に分かれており、それぞれのやり方に特徴があります。

フェースアウト(フェイスアウト)


フェースアウトもしくはフェイスアウトは、商品を正面から見せる陳列方法です。

新作や売出し中の商品などをお客さんにアピールをする時に使われる手法になります。

“お店の顔”となる商品をフェースアウトで陳列することが多いため、特徴的な服や人気のある服に対してよく使用されます。

そのため、フェースアウトで陳列できる商品の数が少なかったりすることもあります。

スリーブアウト


スリーブアウトは商品のサイド部分を見せる陳列方法です。

サイズやカラーが豊富に展開されている商品はスリーブアウトで陳列されることが多いです。

商品の正面デザインを見せることができないのが特徴なため、シンプルな商品や定番商品の陳列はこの手法がメインで使われます。

商品の見せ方も覚えておくとGood/Photo by ChiccoDodiFC

♥ディスプレイ


ディスプレイは、マネキンや商品、小物などを使って、商品の見栄えが良くなるように飾り付けを演出する専門用語になります。

そのシーズンのテーマやストーリーを考えて構成されることが多く、お店の顔となる場所として認識されます。

ディスプレイは、以下の3つのコーディネートに分類されます。

・集客を上げるために店舗内をディスプレイ・装飾をする「空間コーディネート」

・店舗内の配色を考える「カラーコーディネート」

・商品の魅力を引き出すために服をコーディネートする「マネキンコーディネート」

この3つはディスプレイの基本的な知識になるので、覚えておきましょう。

♥B品


B品は「Bクラス品」「B級品」を略した言葉で、品質が良くない商品に対して使われる専門用語になります。

主に縫製が甘く、糸がほつれていたり破れていたりする部分がある商品や、シミなどで汚れている部分がある商品をB品と言います。

お店によっては「B品」と明示して、割引価格で商品を販売することもあります。

B品という言葉で服を表す/Photo by Kokulina

♥キャリー品


キャリー品は、1シーズンや販売期間を経過しても次のシーズンで引き続き販売される商品のことを指します。

定番の商品や人気の商品、シーズンを越えても売れるだろうと見込まれるものがメインとして使われます。

お店によっては「シーズン持ち越し品」と呼ばれることもあります。

♥プロパー


一切の割引をせず、上代価格で定価販売をしている商品のことを「プロパー」と言います。

シーズン商品や人気の商品は、プロパーに分けられ売られることが多いです。

プロパーの反対語は「バーゲン」になり、こちらはシーズンを終えたものなどを割引価格で販売している商品を指します。

♥上代価格


商品の標準小売価格のことを「上代価格」と言います。

一般的には「定価」という言葉で知られており、店頭の値札などで客が目にする価格を指すこともあります。

他にも「メーカー希望小売価格」や「プロパー価格」と言われることもあります。

上代価格という言葉は売上のシーンでよく使う/(photo-by-naka/Fotolia)

♥「ファッション用語」って一体なに?


ファッション用語とは「シルエット」「ラグジュアリー」といった、アイテムや素材、色、スタイルなどの洋服やテイストを表現する専門用語になります。

ファッション誌などでもよく見かける単語が多いため、一度は聞いたことのある単語も多数あるでしょう。

しかし、正確な意味を知っておかないと間違って使っていた…なんてことにもなりかねませんので、ここもしっかり押さえておきましょう。

♥覚えておきたい「ファッション用語」


ここでは、覚えておきたい「ファッション用語」を紹介していきます。

ファッション用語を知っておけば、お客さんに商品を売る時に服のイメージをより具体的に伝えることが可能です。

ちゃんとした「ファッション用語」を覚えて、お客さんに服のコーディネートの説明ができるようにしておきましょう。

ファッション用語を覚えておこう/Photo by Getty Images

♥アメカジ


アメカジスタイルは、アメリカらしい開放的でゆったりとした印象があるファッションになります。

もともとアメリカの大学生や若者の着こなしを真似たファッションが元になっていますが、そのカジュアル感から日本では、若者以外にも幅広い年代からも好まれています。

アメカジは世代を超えて愛される、定番スタイルとなっています。

♥マニッシュ


意外と間違えて使われているのが「マニッシュ」スタイル。

女性のファッションスタイルの中で、男性的なファッションや着こなしのことを指します。

例えばテーラードスーツといったかっちりとしたラインや、直線的なシルエット、男性的なダークカラーを取り入れたファッションを「マニッシュ」と呼びます。

「マニッシュ」の意味を勘違いしないよう注意/Photo by Capricorn Studio

♥モード


おしゃれな人の代表的なスタイルとして知られる「モード」は、現代的なモダンファッションという意味で使われるケースもあります。

一般的には、このような意味で使われていることがほとんどです。

しかし本来は、モノトーンで統一したシンプルなファッションのことを指します。

モノトーンはカラーでない、白・黒・グレーのみを使ったファッションのことを言います。

カラーを使わない分、デザインとシルエットが引き立つようなアイテム選びとコーディネートが必要になってきます。

♥コンサバティブ


「控えめな」「保守的な」と言われ、流行やトレンドに左右されないベーシックな装いの総称を指します。

略して「コンサバ」とも言われるため、一度は耳にしたことのある人もいるでしょう。

コンサバティブの対義語には「ファッショナブル」「トレンディ」が当てはまります。

コンサバはベーシックな装いのことを言う/(photo-by-naka/Fotolia)

♥トレンディ/トレンド


言葉の意味としては「流行」のことを指します。

アパレル業界では「トレンド商品」といった言葉で使われることがあります。

そのシーズンに流行しているファッションを「トレンドファッション」なんて言い、お店のディスプレイはそのようなファッションで固められていることが多いです。

♥エッジィ


ファッションのデザインに「良い」「悪い」というものはなく「どのような特徴があるのか」という本質の部分にスポットライトがあります。

その中でも「エッジィ」は、独特で個性的なデザインを指す用語になります。

時には個性的すぎるために「一般受けしない」という意味で使われることもあるので、エッジィという言葉にあまり良いイメージがない…という人も少なくありません。

しかし、エッジィが効いているデザインというのは、先進的や斬新という意味で使われるケースが多いのもまた事実です。

エッジィには色んな意味合いがある/Photo by Svitlana Sokolova

♥レトロ


かつて流行したファッションや懐かしいレトロスタイルは、デザインとして「古い」「使い古された」という雰囲気があるため、古臭いイメージを持つ人も少なくありません。

しかし、時代が変わっても若い世代に親しみやすさを感じさせるデザインが存在するのもまた事実。

そういったデザインを「レトロ」と呼ぶことがあります。

流行り廃りの早いファッション業界では、新しいものが次々に出てくる一方で、時としてレトロなデザインがリバイバルすることが少なくありません。

また、レトロという言葉は「ビンテージ」や「クラシック」といったアパレル用語と一緒に使われることがあります。

いずれにせよ、時代を超えて長く愛されるデザインを「レトロ」と呼びます。

♥サイケデリック


ファッションのデザインの中でも際立ったものとして浮かび上がるのが、サイケデリックになります。

サイケデリックなデザインの特徴としては、幻想的な美しさを取り入れているというものがあります。

具体的には、渦巻き柄や極彩色のビジュアルイメージ、ペイズリー模様のデザインなどがサイケデリックと認識されます。

専門用語を理解すればスムーズに働ける!/Photo by g-stockstudio

いかがでしたか?

アパレルの専門用語の中でも、これらは特に“基本的なもの”として分類されます。

ここを知らないままにしておくと、とんでもない間違いを引き起こして業務に支障が出る…なんてことにもなりかねません。

分からない言葉が出てきたらきちんと調べて、自分の知識として頭に入れておきましょう。(modelpress編集部)

実際に働いている人の声は?

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