【アパレル/モデルプレス】アパレル店員は、十分な商品知識をもとに丁寧な接客を行い、より多くのお客様に商品を販売することが一番の使命です。しかし、十分な接客を行ったにもかかわらず、購買に繋がらない場合も少なくありません。やり手の店員は、そのような「商品を買わない客」の見極めにも長けています。今回は、そんな「商品を買わない客」の特徴をご紹介します。
やり手の販売員は「買わない客」に時間を割かない
購買の有無に関係なく、全ての客に一様な接客を行う店員は必ずしも良いとは限りません。その客が買うのか買わないのかを見抜くことも、販売員には求められる技量です。
<アパレル店員は商品を売るのが仕事>
アパレル店員の任務は客に商品を販売することであり、接客はあくまでも販売するための手段に過ぎません。そのため、購買に結びつかない客にいつまでも接客を行うのではなく、そのような客には適度に見切りをつけ、購買につながる客にアプローチを行った方が得策となります。限られた時間で多くの商品を販売できる人間が、優秀なアパレル店員となります。
<実際の声>
「以前、長い時間をかけて話を聞き、全身のコーディネートをしてあげた男性のお客様がいたのですが、結局『今日はお金がないんだよね。次来たときに買うよ』と言って何も買わずに帰られました。その間休憩にも入れなかったし、私の2時間を返せと本気で思いました」(アパレル店員/24歳女性)
一度は経験したことがあるシチュエーションではないでしょうか。もちろん、一生懸命な接客は素晴らしいことですが、落胆も大きいですよね。
「優秀なスタッフは、見切りをつけるのが上手です。時間を無駄にしないといいますか。その時間を他の業務にあてたり、他のお客様を接客してお買い上げいただいたりしています」(アパレル店長/34歳女性)
買わない客の相手をするぐらいなら、掃除や事務方の作業に回った方が、はるかに効率的です。時間を有効に使うためにも、見極めはうまくなりたいですね。
「商売を成功させたいのであれば、買ってくれるお客様とそうでない人を見分けるスキルが必要。無駄な時間を最小限に抑えることができるからです」(アパレルエリアマネージャー/39歳男性)
買わない客の接客は、まさに時間と労力の無駄。どうすれば買ってくれただろうと悩む時間さえ無駄になります。
買わない客の特徴1:商品を大切に扱わない
一つ目の特徴は商品を雑に扱うことです。買わないという意思が無意識に出てしまうがための行動ですね。
<商品をもとの位置に戻さない>
自分が手に取り、しげしげと眺めた商品を手にとった場所には戻しません。中には、トップスのゾーンにボトムスを放り込むお客様も。商品にいかに興味がないのかが現れていますね。
<畳んであった商品をぐしゃぐしゃの状態で戻す>
トップスなどは綺麗に畳まれた平積みの状態で陳列する場合が多いですね。この平積みされた一番上のものを手にとり、広げてサイズ感を確かめたあと、畳まずに元の場所に置く客が時折見受けられます。整頓されていた陳列は見事なまでに荒らされます。これも買わない客の特徴ですね。
<商品を投げる>
手に取った商品を畳まないどころか、元の場所めがけて投げるという残念な客です。自分が買うつもりの商品なら、投げるといった乱暴な扱いはまずしませんよね。
買わない客の特徴2:マナーが悪い
買わない客は商品を大切に扱わないばかりか、ほかのお客様への迷惑行為も見受けられることがあります。
<大声で話す>
商品を買いに来たのではなく、ただお店の中になだれ込んで大声で話す。このような行為は、購買は去ることながら他の客にも大変迷惑です。
<飲食しながら来店する>
目についたから寄っただけで、完全に冷やかしのパターンです。さんざん店内を物色する割には買うことはありません。商品が汚れる可能性もあるので、できれば早々に退店していただきたいですね。
<店員を無視する・店員と目を合わせない>
買うつもりがないお客は、店員と関わるのを極端に嫌います。店員と話してしまえば買わされるという意識があるためです。しかし、買うつもりがあるお客の中でも、店員と話しながら商品を選ぶのは嫌だという理由で、店員を避けるお客様もいます。あまり無下にはしないようにしましょう。
買わない客の特徴3:愛想が良い
意外かもしれませんが、愛想がよく店員に話しかけてくるからと言って購買意欲があるとは限りません。
<たくさん話す>
やたらと店員に話しかけてきて、商品の説明を聞いたりする方がいます。とても購買意欲がありそうで、店員としても熱心に接客してしまったりするのですが、実はここに落とし穴が。ただ人と話したいだけで、話しかけてくる客がいるのです。商品とは別の話題になったりした場合は要注意ですね。このような客は適切なタイミングで見極める必要があります。
<商品をよく褒めるが試着はしない>
商品を褒められるのは、店員としても嬉しいものです。特に自分のお気に入りのものや、今着ているものを褒められたりすると、もっと魅力を伝えたいと思ってあれやこれやと接客にも力が入ります。しかし、商品を褒めるばかりで、試着をしようとしない人は注意が必要です。その商品を素敵だと思い、買うつもりがあれば試着をするはずです。このような客も購買しない可能性が大きいので適度なタイミングで会話を切り上げましょう。
<セール期間や営業時間を尋ねる>
散々店員と話して商品を見た後に今は手持ちが少ない、時間がないといった理由で次回に購入を伸ばそうとする人も少なくありません。また、営業時間やセール期間に興味を示し、あたかも購入意思を訴える客にも要注意。こういった客は、再来店率は少ないです。その場を後腐れなく終わらせるためにこういった嘘や方便を使うようです。しかし、本当に再来店して購入するお客もいるので、見極めは重要です。
雑な接客は絶対NG
いかがでしたでしょうか。買わない客を見極めることは、優秀なアパレル店員の必須条件といっても過言ではありません。しかし、この人は買わないからと言って、雑で失礼な接客をすると店やブランドのイメージダウンにもなりかねません。見極めには経験も必要なので、慎重な対応を心がけてください。(modelpress編集部)
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