【アパレル/モデルプレス】「ユーザーを魅了し惹きつける」アパレル企業には、どのような秘密が隠されているのでしょうか。そこには、さまざまな要因が考えられますが、ユーザーを魅了し続けるアパレル企業は、「魅力的な」ブランドコンセプトを掲げています。本稿では、その中でも選りすぐりの「ブランドコンセプト6選」を紹介していきます。
アパレル企業のブランドコンセプトとは?
「アパレル企業のブランドコンセプト」とは、どのようなものなのでしょうか。まずは、ブランドコンセプトに関する基礎知識についてご紹介します。
<ブランドコンセプトとは?>
「ブランドコンセプト」とは、一言でいうならば、「企業が商品に込めた概念、世界観」のことを指します。これは、「ブランドの指針となる考え方」と言い換えることもできるでしょう。企業は、その企業のブランドコンセプトに即して、「商品企画」、「デザイン」、そして「プロモーション」を設計しています。例えば、CHANEL(シャネル)であれば、「女による女のためのモード」という、ブランドコンセプトを掲げています。また、Yves Saint Laurentであれば、「ラグジュアリー・プレタポルテ」というブランドコンセプトを掲げています。ちなみにこのブランドコンセプトは、「オートクチュールの常識を覆した」と言われています。
<ブランドコンセプトの大切さ>
それでは、「ブランドコンセプトの大切さ」とは、どのように考えることができるのでしょうか。ある意味では当然のことであるかもしれませんが、ブランドコンセプトを明確にすることができていないと、企業の「方針」がブレてしまうと考えられます。これは同時に、その企業における意思決定に、必要以上に時間を要する状況を生んでしまうことにつながります。
ブランドコンセプトの作り方
「ブランドコンセプトの作り方」とは、どのようなものなのでしょうか。それでは、ブランドコンセプトの作り方の基本についてご紹介します。
<競合調査をする>
まずは、同業他社のコンセプトを調査し、競合他社との差別化を図ります。当然のことではありますが、「既存の価値」を打ち出したとしても、いわゆる「固定のファン」を獲得することは、難しいでしょう。
<潜在ニーズを意識する>
「潜在ニーズを意識する」ことも、とても重要になります。これは、「みんなが思っているけれども、口にはしないことに注目する」ことであると、言い換えてもよいでしょう。つまり、「サイレントマジョリティをターゲットに据える」ことが大切なポイントになってきます。
<独自の世界観を構築する>
「独自の世界観を構築する」ことは、ブランドコンセプトの構築にあたって、必須の項目となります。競合他社にはない「自社独自の価値」とは何かを考え、言葉にしていくのです。その際、「ターゲットに伝わりやすい言葉にする」ことが、大切になります。そして、その出来上がった言葉を、デザインに落とし込んでいくことになります。
<創業者の価値観に合わせる>
ブランドコンセプトの構築にあたって、「創業者の価値観」に合わせたブランドコンセプトとすることも、外すことができない項目となります。これも、言うまでもないことであるかもしれませんが、「商品を通じて、どのような価値を提供したいのか」ということを考えていきます。その際、創業者の価値観と合致していないと、ブランドコンセプトが破綻してしまう可能性が高くなります。加えて、利益のみを重視しないことも、ブランドコンセプトを考える際に、絶対に忘れてはならないポイントであるといってよいでしょう。
必見!アパレル企業のブランドコンセプト6選
それでは、ここからは、実際に採用されている、ブランドコンセプトの事例を6つご紹介していきます。
<LANVIN en Bleu(ランバン・オン・ブルー)>
LANVIN en Bleu(ランバン・オン・ブルー)では、「CHIC et GAVROCHE(シックで生意気)」を、ブランドコンセプトとしています。このブランドコンセプトは、「エレガンスさ」と「生意気さ」という、異なる要素の「融合」を表現しているとされています。
<LONGCHAMP(ロンシャン)>
LONGCHAMP(ロンシャン)では、「贅沢を楽しむアクティブな女性へ贈るデイリーラグジュアリーなコレクション」を、ブランドコンセプトとしています。同ブランドは、ラグジュアリーな製品を多く発表しており、設立から変わらないエレガントさに加え、現代の流行を取り入れたアイテムを豊富に発表しています。
<MAJESTIC LEGON(マジェステイック・レゴン)>
MAJESTIC LEGON(マジェスティック・レゴン)では、「シーンを選ばず着られる、ちょっと綺麗でちょっと可愛い、気軽で高品質なカジュアルスタイリング」を、ブランドコンセプトとしています。同ブランドでは、「都会的でありながら、穏やかな時間、力の抜けたリラックスした時間の中でファッションを楽しむ女性」をイメージして、ブランドが構築されているようです。
<MK MICHEL KLEIN(エムケー・ミシェル・クラン)>
MK MICHEL KLEIN(エムケー・ミシェル・クラン)では、「リアルモードエレガンス」を、ブランドコンセプトとしています。同ブランドは、「女性として魅力的であり続けることを大切にする、キャリアを持った女性たち」へ向けて、発信を続けています。
<Roomy's(ルーミィーズ)>
Roomy's(ルーミィーズ)では、「Affordable Luxury(手の届く贅沢)」を、ブランドコンセプトとしています。同ブランドは、ROYAL PARTY、Spiral Girl、MiiA、そしてPLAY ROOMを展開しており、これらのブランドにエッジの効いた国内外のセレクト商品をミックスした、新感覚のコーディネートを提案しています。
<Theory(セオリー)>
Theory(セオリー)では、「さりげなく流行を取り入れたNew Basic」を、ブランドコンセプトとしています。同ブランドは、「インターナショナルな感覚を身に付けた顧客たち」をターゲットに、発信を続けています。
魅力的なブランドコンセプトで、他のアパレル企業に差をつける
いかがでしたでしょうか?ここまで確認してきたように、「ユーザーを魅了し惹きつける」アパレル企業は、必ずと言ってもよいほど、「魅力的な」ブランドコンセプトを掲げています。本稿では、「アパレル企業のブランドコンセプト6選」をご紹介しました。これらのアパレル企業では、顧客にとって、魅力的なアイテムが展開されていることは言うまでもありませんが、それだけではなく、同時に、魅力的なブランドコンセプトが掲げられているのです。魅力的なブランドコンセプトを構築することによって、他のアパレル企業に差をつけることができるのです。(modelpress編集部)
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