アパレル店舗での返品要求には、どう対処すればよい?

アパレル店舗での返品要求には、どう対処すればよい?

【アパレル/モデルプレス】アパレル店舗におけるトラブルは様々なシーンが考えられますが、その中でも「返品対応」は、とてもデリケートな場面で、対応を誤ればトラブルに繋がってしまいがちです。アパレル店舗における返品要求には、どのように対処すればよいと考えられるのでしょうか。本稿では、アパレル業界において、返品対応が起こる理由と、返品対応の際に注意したいポイントについてご紹介していきます。

アパレル店舗での返品要求には、どう対処すればよい?/Photo by VGstockstudio

アパレルの返品が起こる主な理由

アパレル業界において、返品が起こってしまう主な理由には、どのようなものがあるのでしょうか。まずは、アパレル業界において、起こってしまう主な理由について、ご紹介していきます。

<店舗側が返品に対応する理由>

アパレル店舗側が、返品に対応しなければならないケースには、主に以下の2つが考えられるでしょう。1つ目は、「販売した商品が、不良品だった」というケースです。「商品購入後、お客様のご帰宅後に、ほつれや汚れが発覚する」「販売した商品に傷が付いている」などのケースが起こりえます。加えて、「ファスナーが壊れている」というような、商品に不具合があるというケースも考えられるでしょう。

2つ目は、「販売した商品のサイズが合わなかった」というケースです。これには、店舗において商品を在庫から取り出す際に、異なるサイズを渡してしまったというケースが考えられます。このように、店舗側のミスが原因となっている場合には、返品を受け付けるようにしましょう。これに対して、「お客様の勘違いによって、異なるサイズを購入していた」というケースも起こりえるでしょう。このような場合、返品を受け付けるか否かについては、それぞれの店舗によって異なっており、柔軟に対応している店舗も少なくないようです。

<店舗側が返品に対応できない理由>

それでは、アパレル店舗側が、返品に対応できないケースには、どのようなものが考えられるのでしょうか。残念ながら、お客様の中には、不当な理由で、返品を要求する方もいらっしゃいます。たとえば、「購入した商品と合わせられる服がなかった」「家に帰ってから着てみたら、当初のイメージと違った」「通販サイトで、間違えて注文してしまった」などです。このような理由の場合には、返品に対応することができないとしている店舗が少なくありません。

アパレルの返品率を減らすためにできること

アパレル業界において、返品率を減らすためには、どのようなことを行うと効果的であると考えられるのでしょうか。それでは、アパレル業界において、返品率を減らすために、効果的であると考えられる対応について、ご紹介していきます。

<お客様が持っている服を聞く>

アパレルの返品率を減らすためにできることの1つ目は、「お客様が持っている服を聞く」ことです。お客様が、すでに持っている服の色や傾向を聞くように心がけましょう。そして、お客様がすでに持っている服の色や形に似ている服があれば、それらを「おすすめの商品」に合わせて、お客さまに見せるとよいでしょう。そのようにすることで、お客様がすでに持っているアイテムとのギャップを少なくすることができると考えられます。

<試着室を利用してもらう>

アパレルの返品率を減らすためにできることの2つ目は、「試着室を利用してもらう」ことです。お客様に試着室を利用してもらい、服のサイズやイメージがお客様に合うかどうかを確認してもらいましょう。スカートやパンツのように、「試着しないと着心地を判断できないアイテム」「鏡の前で合わせたときの印象と、実際に着てみたときの印象が変わるアイテム」は、要注意となります。

<会計の際に、再度確認する>

アパレルの返品率を減らすためにできることの3つ目は、「会計の際に、再度確認する」ことです。購入する商品のサイズや色、また購入する商品が不良品でないかということなどについて、必ずお客様に確認してもらうようにしましょう。そして、お客様に確認してもらった場合に、返品に対して制限がかかる場合には、忘れずに言い添えるようにしましょう。たとえば、「○○の場合を除き、返品や交換は、いっさい受け付けておりません」などと、お客様にお伝えすることになります。

<商品を丁寧に扱う>

アパレルの返品率を減らすためにできることの4つ目は、「商品を丁寧に扱う」ことです。商品を雑に取り扱ってしまうと、商品にしわができやすくなってしまいます。したがって、売り場の商品は、きれいに畳みなおすように心がけましょう。このように商品を取り扱うことで、不良品を発生しにくくすることができます。また、お客様が、トップスを試着する際には、フェイスカバーを使用してもらうようにするとよいでしょう。フェイスカバーを使用してもらうことで、商品の汚れを防ぐことができます。

お客様からの返品に対応する際の注意点

返品対応のポイントを紹介/Photo by Smeilov Sergey

お客様からの返品に対応する際には、どのような点に注意すべきであると考えられるのでしょうか。それでは、返品対応をする際の注意点について、ご紹介していきます。

<購入日を確認する>

返品対応をする際の注意点の1つ目は、「購入日を確認する」ことです。商品の購入から、しばらく時間がたったのちに、商品の返品が発生する場合があります。そのような場合には、レシートや保証書がある場合には、必ず呈示してもらうようにしましょう。それぞれの店舗の決まりにもよりますが、商品の購入から一週間以上経過している場合には、返品を受け付けていない店舗が多いようです。

<クレームの場合であっても、あわてない>

返品対応をする際の注意点の2つ目は、「クレームの場合であっても、あわてない」ことです。クレームの場合には、まず、自社に非があるのかどうかを確認するようにしましょう。すぐには謝らないということも大切になります。責任者を出すように言われたとしても、あわてず、事実を確認するように努めましょう。また、「クッション言葉」を上手に使うことができるようになるとよいでしょう。クッション言葉とは、たとえば、「大変恐縮ですが、…」「お役にたてず、大変心苦しいのですが、…」などです。そして、返品の理由が不当な場合には、お客様の勢いに負けて、譲歩してしまうというようなことはないようにしましょう。なお、このような場合であっても、「期待に添えず、申し訳ない」という旨を伝えるということが基本となります。

<責任者に相談する>

返品対応をする際の注意点の3つ目は、「責任者に相談する」ことです。店舗のマニュアルにもよりますが、自分一人では解決できない場合には、責任者に相談するようにしましょう。無理に、一人で解決しようとしないということが、大切になります。かえって、事態を悪化させてしまう恐れもあるので、自分一人では解決できないような場合には、責任者に正しい対応を判断してもらうようにしましょう。

適切な返品対応で、新たな「ファン」を獲得

いかがでしたでしょうか?ここまで確認してきたように、アパレル業界において、返品が起こる理由には、さまざまなものがあると考えられます。そして、それぞれの場合において、求められる対応は、異なってくると考えられます。返品の中には、店舗側に非がないものも少なくないでしょう。ただ、いずれにしても、返品対応次第で、店舗や店員の「ファン」になってくださるお客様もいます。適切な返品対応をすることで、新たなファンを獲得することも可能となるのです。(modelpress編集部)

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