ノンケミカルとは？メリット・デメリットと販売する時のポイント

昨今、ノンケミカルの商品が、多く販売されるようになってきています。しかしながら、ノンケミカルに関する知識を十分に持っているというケースは、とても少ないようです。そこで、本稿では、「ノンケミカル」について、ご紹介していきます。まずは、「ノンケミカルに関する基礎知識」について、説明し、次に、「ノンケミカルのアイテムのメリット・デメリット」について、確認していきます。そして、「ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイント」について、ご紹介していきます。

ノンケミカルに関する基礎知識

ノンケミカルに関する基礎的な知識としては、どのような知識を挙げることができるのでしょうか。まずは、「ノンケミカルに関する基礎知識」について、ご紹介していきます。

＜ノンケミカルとは？＞

ノンケミカルとは、本来は、「化学合成物質を使用していない」という意味を持っています。化学合成物質の例としては、合成界面活性剤、合成香料、合成着色料、パラベンなどを挙げることができるでしょう。主に、日焼け止めに関する商品の訴求の際に使われています。紫外線吸収剤を含む日焼け止めについては「ケミカル」、紫外線散乱剤を含むものについては「ノンケミカル」というように呼び分けることが多いようです。ちなみに、「ノンケミカル」の表示は、「紫外線をカットする成分に化学的な成分が含まれていない」ことを意味するため、厳密には、化学合成物質が含まれている場合もあります。なお、日焼け止め以外の商品であっても、紫外線吸収剤が入っていないことを「ノンケミカル」として、商品の訴求が行われることが多くなっています。

＜紫外線吸収剤とは？＞

紫外線吸収剤とは、紫外線を吸収する化学合成物質のことを指します。紫外線吸収剤には、紫外線を熱などのエネルギーに変換して放出することによって、紫外線による肌への悪影響を防ぐ効果を期待することができます。ただし、紫外線吸収剤は、肌の上でエネルギーを吸収するため、敏感肌の場合には、刺激として感じられてしまうこともあるようです。なお、昨今では、汗によって崩れにくくなっている商品や塗心地が良い商品が、多く販売されています。

＜紫外線散乱剤とは？＞

紫外線散乱物質とは、紫外線を反射する物質のことを指します。主に、粉末原料などからできており、肌の上で紫外線を乱反射させることによって、紫外線による肌への悪影響を防ぐ効果が期待されます。肌に対する刺激が小さいのが、特徴です。したがって、敏感肌や乾燥肌にも適しているといえます。

＜日焼け止め以外の主なノンケミカルのアイテム＞

日焼け止め以外の主なノンケミカルのアイテムとしては、ファンデーション、化粧水などを挙げることができるでしょう。昨今では、紫外線散乱剤が使用されていて、紫外線対策ができるファンデーションも販売されています。加えて、多くの場合は、自然由来の成分が使用されていることが多いようです。自然由来の成分の例としては、ミネラル成分、植物エキスなどを挙げることができるでしょう。

ノンケミカルのアイテムのメリット・デメリット

ノンケミカルのアイテムには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それでは、「ノンケミカルのアイテムのメリット・デメリット」について、ご紹介していきます。

＜ノンケミカルのアイテムのメリット＞

ノンケミカルのアイテムのメリットとしては、肌への負担が小さいということを挙げることができるでしょう。これは、自然由来の成分が、使用されていることが多いためです。紫外線吸収剤が使用されていないため、紫外線吸収剤に含まれる化学物質と肌との間に化学反応が起きにくくなっています。加えて、クレンジングがしやすいというメリットも挙げることができるでしょう。ノンケミカルの日焼け止めや化粧品は、比較的、簡単に落とすことができます。昨今では、クレンジング剤を使用しなくても落とすことができる商品についても多くなってきています。

＜ノンケミカルのアイテムのデメリット＞

ノンケミカルのアイテムのデメリットとしては、「白浮き」が起こりやすいということを挙げることができるでしょう。これは、紫外線散乱剤の粒子が、大きいためです。また、ノンケミカルの日焼け止めや化粧品は、肌から落ちやすいため、こまめに塗り直したり、メイク直しをしたりする必要があります。

ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイント

ノンケミカルの化粧品を販売する時には、どのようなことがポイントになるのでしょうか。それでは、「ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイント」について、代表的なポイントを3つご紹介していきます。

＜お客様の肌の質に合わせて提案する＞

ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイントの1つ目は、「お客様の肌の質に合わせて提案する」ことです。お客様の肌の質をチェックして、お客様の肌の質に合う成分が配合された化粧品を選ぶようにしましょう。したがって、日ごろから、化粧品の成分表示を確認するように心掛ける必要があります。なお、敏感肌や乾燥肌の場合には、刺激の小さいノンケミカルの化粧品を選ぶようにするとよいでしょう。

＜ノンケミカルについて、正しく説明する＞

ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイントの2つ目は、「ノンケミカルについて、正しく説明する」ことです。ノンケミカルの化粧品は、多くのメリットがあります。しかしながら、当然のことではあるかもしれませんが、ノンケミカルの化粧品にもデメリットはあります。ノンケミカルの化粧品を販売する時には、メリットはもちろんのこと、必要に応じて、デメリットについてもきちんと説明するようにしましょう。

＜適切な使用方法をわかりやすく伝える＞

ノンケミカルの化粧品を販売する時のポイントの3つ目は、「適切な使用方法をわかりやすく伝える」ことです。ノンケミカルの化粧品とケミカルの化粧品には、それぞれ、適切な使用方法があります。適切な使用方法でなければ、良い効果を得ることができないというケースも少なくありません。ノンケミカルの化粧品については、独自の使用方法がある場合も少なくないので、必ず、適切な使用方法をわかりやすく伝えるようにしましょう。

お客様の肌の質やニーズに合わせて販売

いかがでしたでしょうか？ここまでご紹介させていただいたように、ノンケミカルの商品には、多くのメリットが存在していますが、当然のことながら、デメリットも存在しています。そして、適切に使用することができなければ、ノンケミカルの商品の効果が十分に発揮されないというケースも少なくありません。したがって、ノンケミカルの商品を販売する時には、特に、お客様の肌の質やニーズに合わせて販売していくということを心掛ける必要があるといってよいでしょう。（modelpress編集部）