アパレル店員の将来性は？目標を持って働き続けるために今できること

将来のキャリアに対して、不安を感じてしまうということは、だれしも経験があることであるのではないでしょうか。アパレル店員の場合には、アパレル店舗における勤務が長くなることも少なくないため、特に、将来のキャリアに対する不安を感じるというケースは、多くあるようです。そこで、本稿では、アパレル店員のキャリアアップについて、ご紹介していきます。

アパレル店員の将来性

「アパレル店員の将来性」は、どのように考えることができるのでしょうか。まずは、「アパレル店員の現状と将来性」と「アパレル店員が抱えやすい将来に対する不安」について、確認していきます。

＜アパレル店員の現状と将来性＞

店頭において、販売を担当するアパレル店員に対する需要は、現在も根強いものであるといってよいでしょう。なぜならば、アパレル店舗は、お客様とのリアルな接点を持つことができる場所であるからです。昨今では、ECサイトを開設することによって、販売チャネルを増やしている事例も多くありますが、お客様との良好な関係性の構築と継続のためには、アパレル店員の存在は欠かせません。将来的には、アパレル店舗における接客が、AIやロボットに置き換えられる可能性もあります。しかしながら、AIやロボットには身につけることが困難なエモーショナルな接客技術によって、お客様をファンやリピーターにさせるようなアパレル店員のスキルは、ますます重要になるともいわれています。

＜アパレル店員が抱えやすい将来に対する不安＞

「アパレル店員が抱えやすい将来に対する不安」としては、1.キャリアプラン、2.ブランドイメージとのギャップ、3.生活設計の3つを挙げることができるでしょう。

1：キャリアプラン

まず、「キャリアプラン」については、「どのような職位を目指すべきなのか？」という点について、不安を抱えてしまうようです。アパレル店員が目指す職位としては、例えば、店長やエリアマネージャーなどを挙げることができます。ちなみに、長い期間同じ職位のまま働いているケースなどは、キャリアアップに対して、不安を抱えてしまいやすいようです。

2：ブランドイメージとのギャップ

次に、「ブランドイメージとのギャップ」については、年齢を重ねていくうちに、ブランドのターゲット層とのギャップが生じることに対して、不安を抱えてしまうようです。特に、販売しているアイテムの着こなしなどに関する不安の発生は、よく見られるケースといえます。

3：生活設計

そして、「生活設計」については、A.体力、B.年収、C.結婚の3点を挙げることができるでしょう。まず、「体力」については、「体力が持たないのではないか？」と感じてしまうケースが多いようです。これには、アパレル店員は、品出し、売り場づくり、在庫の管理など、体力仕事が多いことが影響していると考えられます。次に、「年収」については、「年収が上がらないのではないか？」と感じてしまうケースが多いようです。特に、勤続年数が長いにもかかわらず、年収に変化がない場合などには、不安を感じやすいようです。そして、「結婚」については、「結婚できないのではないか？」と感じてしまうケースが多いようです。特に、土日休みが少なく、出会いがない場合や、彼氏との休みが合わない場合などには、不安を感じやすいようです。

アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種

アパレル店員がキャリアアップをすることによって目指すことが可能な職位や職種には、どのようなものがあるのでしょうか。それでは、「アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種」について、ご紹介していきます。

＜店長・副店長＞

アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種の1つ目は、「店長・副店長」です。アパレル店員として、店舗を管理・運営するために必要なスキルを身につけ、店長や副店長を目指すことになります。そのためには、1.商品知識の習得、2.接客スキルや売り場づくりに関するスキルの向上、3.数字を管理する能力の向上などが必要になります。なお、店舗の売り上げアップへの貢献度を示すことができれば、管理職に抜擢される可能性は高まるでしょう。

＜エリアマネージャー・スーパーバイザー＞

アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種の2つ目は、「エリアマネージャー・スーパーバイザー」です。エリアマネージャーやスーパーバイザーは、特定の地域に展開されている店舗の売り上げや環境などを管理します。具体的には、定期的に店舗を巡回して、1.商品構成、2.レイアウト、3.売り上げの動向などについて、チェックをします。加えて、店長へのアドバイスやスタッフへの指導を行うこともあります。なお、多くの場合、エリアマネージャーとスーパーバイザーという職位の間には、違いはないようです。

＜MD（マーチャンダイザー）＞

アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種の3つ目は、「MD（マーチャンダイザー）」です。MDは、商品の販売計画を立案して、それを実行していきます。具体的には、ターゲットのニーズを把握して、1.市場調査、2.商品企画、3.商品の仕入れ、4.商品のプロモーション、5.商品の販売を行い、売り上げ目標の達成を目指します。なお、MDを目指すためには、店舗の運営を通して、実績を上げることが有効です。

＜バイヤー＞

アパレル店員がキャリアアップで目指す主な職位や職種の4つ目は、「バイヤー」です。バイヤーの仕事は、商品の買い付けです。バイヤーには、トレンドを把握しつつ、ブランドコンセプトに合致した商品を買い付けることが求められます。そのため、1.トレンドに敏感、2.商品知識が豊富、3.ブランドの商品への愛着が強いなどの特徴を持つアパレル店員は、バイヤーを目指すケースも多いようです。

アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキル

アパレル店員が伸ばすべきスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。それでは、「アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキル」について、代表的なものを4つご紹介していきます。

＜接客スキル＞

アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキルの1つ目は、「接客スキル」です。これは、お客様からご要望をヒアリングして、適切なアイテムをご提案するスキルであるということができるでしょう。つまり、お客様に、気持ちよくお買い物をしていただくためのコミュニケーション・スキルです。なお、接客スキルは、他のアパレル店舗において働く場合や接客以外の仕事をする場合にも役立つでしょう。

＜コーディネート・スキル＞

アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキルの2つ目は、「コーディネート・スキル」です。アパレル店員は、1.取り扱っている商品のコーディネート、2.お客様のファッションに似合うコーディネート、3.お客様からご要望されたコーディネートという3つのコーディネート・スキルを身につける必要があるといえます。

＜マネジメント・スキル＞

アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキルの3つ目は、「マネジメント・スキル」です。アパレル店員は、勤務が長くなるにつれて、他のアパレル店員の指導も担当することになることがほとんどです。したがって、店長やエリアマネージャーではない段階においても、マネジメント・スキルは必須となります。

＜分析スキル＞

アパレル店員が将来に向けて伸ばしたいスキルの4つ目は、「分析スキル」です。アパレル店員は、接客だけではなく、商品の発注や管理、また売り上げの管理なども担当します。したがって、マーケティングの知識も含む分析スキルも、アパレル店員には求められることになるのです。

アパレル店員がキャリアアップを目指す方法

アパレル店員がキャリアアップをするためには、どうすればよいのでしょうか。それでは、「アパレル店員がキャリアアップを目指す方法」について、代表的なものを3つご紹介していきます。

＜同じブランド内で責任者を目指す＞

アパレル店員がキャリアアップを目指す方法の1つ目は、「同じブランド内で責任者を目指す」という方法です。勤務しているブランドにおいて、成果を出すことによって、責任のある職位を目指していくことになります。責任のある職位としては、店長やエリアマネージャーなどを挙げることができるでしょう。同じブランド内で責任者を目指すためには、目標を達成して、定量的な成果を出していくことが大切になります。

＜異なるブランドへ転職する＞

アパレル店員がキャリアアップを目指す方法の2つ目は、「異なるブランドへ転職する」という方法です。一般的には、転職をする前までの実績が、異なるブランドにおいて評価をされることによって、転職する前よりも良い待遇となるケースが、これに当てはまるということができるでしょう。

＜ファッションにかかわる別の仕事を目指す＞

アパレル店員がキャリアアップを目指す方法の3つ目は、「ファッションにかかわる別の仕事を目指す」という方法です。昨今では、ファッションにかかわりのない仕事を探すほうが、難しいといえるかもしれません。業界としては、マスコミ、出版、メーカー、教育など、枚挙にいとまがありません。したがって、アパレル店員にとっては、キャリアアップを目指すことができるフィールドが、多く存在するようになってきていると考えることができるでしょう。

希望するキャリアを目指して、アパレル店員としてのスキルを磨こう

ここまでご紹介させていただいたように、アパレル店員がキャリアアップを実現するためには、様々なスキルが求められます。ただ、それらは、特別なものではなく、本来であれば、アパレル店員のだれもが身につけているべきスキルであるようにも思えます。本稿をきっかけとして、日々の業務を見直し、キャリアアップのために必要なスキルに気づいてください。そして、キャリアアップのための新たな一歩を踏み出してください。（modelpress編集部）