アパレル業界の職種には何がある?役割と主な仕事内容とは?

アパレル業界の職種には何がある?役割と主な仕事内容とは?

【アパレル/モデルプレス】アパレルの仕事は、店舗に立って接客をするのはもちろんのこと、商品を制作するデザイナーやパタンナー、市場の分析調査をするMD、商品を知らしめるためのプレスなど様々な職業の人たちの努力が集まって成り立っています。今回は、アパレル業界の職種にはどのようなものがあるのか、その役割と仕事内容についてご紹介します。

アパレル業界の職種には何がある?役割と主な仕事内容とは?/Photo by Getty Images

アパレルの店舗に関係する職種

ここでは、店舗に関わる職種をご紹介します。

<販売員>

ブランドの看板として、店頭に立ってお客様に接客をして、商品を販売する職業です。接客の他にも、商品の在庫管理や入れ替え、商品をディスプレイしたり、畳んだりするなど、店舗に関わる多くの仕事を任されています。また、お客様の希望に合わせて、コーディネートを提案するなど、高いファッションセンスとコミュニケーション能力が求められる職種です。

<店長>

店舗の責任者として、売上の最大化という重大な役割を担う職業です。また、部下の人材育成や、シフトの管理など、お店をまとめ上げる役割も任されています。もちろん、売上管理や商品管理、時にはクレーム対応など、店舗の責任者としての仕事が多くなるでしょう。そのため商品に関する知識に加え、部下を引っ張っていくリーダーシップが要求されます。

<スーパーバイザー>

SVなどと略されることもあるスーパーバイザーは、複数の店舗のマネジメントや、本部からの指示や店舗からの要求を伝える双方のパイプの役割を担っています。主な仕事は複数の店舗を巡回して、売上管理やスタッフの教育など、店舗運営に関わる様々なことを指示したり、指導したりして、売上の最大化を図ります。同じブランドであっても、路面店と施設の中のテナントでは、お客様の動向やマーケティングも異なります。お店の状況を分析し、店長やスタッフと親身になって問題解決を図っていく人間力が求められます。

商品の生産や仕入れに関わる職種

ここでは、商品の生産に関わる職種をご紹介します。

<マーチャンダイザー>

MDと略されることの多いこの職業は、予算管理から商品開発や販売計画までを担う専門職です。マーチャンダイジングというのは、商品化計画または商品政策と言った意味で、商品を作るにも顧客のニーズの把握のための市場調査や売上動向分析などが必要になります。その調査結果から商品を企画し、開発、仕入れ、販売計画などを立てるのがMDの仕事になります。MDは基本的に本社勤務ですが、商品の仕入れ先や生産地などに行って商談をしたり、時には店舗を回ってスタッフに指示を出したりする必要もあるため、外回りの機会が多い仕事でもあります。

<ファッションデザイナー>

商品のデザインを作成する仕事がファッションデザイナーです。マーチャンダイザーから上がってきた市場調査や売上動向分析などから、「売れる」服を作ることが求められます。どのようなテーマで、どのような素材を使って、どのような商品を作るのか企画提案できる能力がセンスと同等以上に必要になってくるでしょう。デザイン画の作成、サンプルチェック、ディスプレイチェンジや、実際に服を生産するメーカーへの指示など、チームの中心的役割を担うため、イメージを的確にメンバーに伝える能力や、人を巻き込むコミュニケーション能力が求められます。

<パタンナー>

洋服の型紙のことはパターンと呼ばれ、そのパターンを作る人という意味でパタンナーと呼ばれる職種があります。ファッションデザイナーがデザインしたものから、型紙を作り、量産化するための対応を担います。デザイナーの意図を汲み取り、シルエットや着心地、カッティングなどを型紙に落とし込むことができるか求められ、最終的な商品のクオリティに直結する職種です。また展示会イベント用にサンプルチェックを行なうことがあります。営業チームに企画意図を説明するプレゼン能力も同時に求められます。

<グレーダー>

洋服には小さいものから大きいものまで多くのサイズが存在しているものです。この異なるサイズの型紙を作成するのがグレーダーの仕事です。パタンナーが作成した型紙を元にして、それを参考にして異なる大きさの型紙を作るのがグレーダーの仕事です。ただ、拡大や縮小をすればいいというわけではなく、商品の雰囲気や着心地を維持しなければいけないため、とても繊細な仕事になります。グレーダーの多くは、CADを使用するため、「CAD利用技術者試験」の資格を取得していると就職に有利となります。

<生産管理>

販売計画から製造までを管理するのが生産管理の仕事になります。工場の設備や人員から生産能力を予測し、製造を管理しなければなりません。いくらクオリティの高い製品を作っても、利益にならなければ企業としては失敗になるため、生地や部品などの単価や、人員コストなどを計算して手配や管理をしなければなりません。計画を滞りなく進めることが求められるため、高い交渉力が求められます。また、現在は海外での生産が多くなっており、現地の人に指示を出すことのできる語学力も求められます。

<バイヤー>

バイヤーは、海外や国内ブランドから商品を見極め、仕入れる役割を担う職種です。業界のトレンドをリサーチし、市場のニーズ分析結果と、バイヤーのセンスで、売れる商品かどうかを商談の中ですぐに見極め、値段や仕入れなどの交渉などを行わなければなりません。そのため、ファッションのセンス以上にビジネスのセンスも問われてきます。ブランドにもよりますが、国外の展示会や海外の市場に行って、直接交渉しなければならないため、語学力を求められるケースも少なくありません。

商品を広めるための役割を担う職種

アパレル業界の職種には何がある?/Photo by racorn

ここでは、商品を広めるための役割を担っている職種をご紹介します。

<ビジュアルマーチャンダイザー>

ブランドをビジュアル方面からプロデュースするのがビジュアルマーチャンダイザーの仕事です。具体的には、店舗のレイアウトや、商品のディスプレイなどを計画しています。店内にどのように照明を配置するのか、マネキンは何体必要でどこに置くのか、どのように商品を配置するのか、他にもPOPの作成にも関わります。一人で複数の店舗を担当し販売員などへの指示などを行うため、出張が多くやりがいのある仕事でもあります。

<プレス>

どんなに良い商品を作ったとしても、それをお客様に知ってもらわなければ手に取ってもらうことはできません。ブランド自体はもちろんのこと、商品をPRするのがプレスの仕事です。商品のリースや、マスコミ対応、カタログ・DM制作、ブランドの主催するイベントの企画運営などもプレスが担います。現在は国内の広告出稿に限らず、海外でのPRやインターネットでの宣伝など新たなPR方法が存在します。そのためある程度の語学力やウェブ系に強いと就職に有利になります。

<イーコマース(EC)>

現在はお店に行って商品を買うのと同じくらいかそれ以上にオンラインショップで商品を買うことが増えました。そのため、イーコマースの仕事の重要性は年々高まっています。このオンラインショップを運営するのがイーコマースの仕事です。在庫管理や、ウェブサイト用のコンテンツ企画や商品撮影、記事編集など、オンラインショップの運営全般を任されています。また、サイトを構築したりシステムのメンテナンスをしたりする必要があるため、ウェブデザイナーの経験がある人は就職に有利になるでしょう。

<営業>

アパレル営業も、他業種の営業と基本的な仕事内容は一緒ですが、ブランドの規模や業態によって業務内容は異なります。ただ、自社の商品を営業先に売り込んだり、展示会でお客様に売り込んだり、商談を行なったりします。自社の商品に詳しくならなければ商談を進めることは難しく営業とは言え、ファッションのセンスと情熱が求められます。

普段着ている服は多くの人の手が関わっています

いかがでしたでしょうか?いつも何気なく手に取っている洋服一枚をとっても、多くの人の才能や努力が注ぎ込まれているのが分かります。ファッションが好きでアパレル業界に入りたいと思っている人にとっても、これだけの職種があるのは、希望になるのではないでしょうか。どの職種につくにしても、1番大事なのはファッションに対する情熱です。それを忘れずに頑張って自分の夢に邁進してください。(modelpress編集部)

【Not Sponsored 記事】

実際に働いている人の声は?

関連記事

この記事の関連ブランド記事