【アパレル/モデルプレス】転職するとき、同じ業界を志望するのであれば、勤続年数によってはこれまでの業務や職種の経験をキャリアとしてみてくれることもあります。しかし、別の業種、職種への転職では未経験者として転職活動をすることになります。その際、志望者は非常に不利な立場にあると思われがちです。しかし、志望する業界が未経験であってもアピールの仕方によって転職に有利に働くこともあります。今回は、未経験の業種や職種へ転職を考えている人に前職の経験を活かしてアピールする際のポイントをご紹介します。
「未経験」の違い
一言で未経験と言っても、状況によって意味合いが異なるケースがあります。ここでは、一般的に未経験という言葉に含まれる意味合いをご紹介します。
<業界の未経験者>
求人広告などで「業界の未経験者」という表現を目にすることも多いのではないでしょうか。ここでいう未経験とは異業種からの転職を考えている人のことを指します。例えば、製造業の営業職の人が、アパレル業界の営業職に転職する場合などです。この場合、業種としては変わっていますが、営業職という意味では変わっていません。そのため、異業種で同じような職種のノウハウを獲得するため、積極的に採用する企業もあります。そのような場合には業界が未経験であることは、あまり不利になりません。営業職のほか、商品管理や在庫管理など多くの業種でも業務内容が似通っている場合は、異業種でも経験が考慮されるケースは珍しくありません。
<職種の未経験者>
そして、職種未経験者は業界を変えず、職種のみを変えたい人のことです。例えば、アパレル業界で販売職をしていた人がバイヤーに転職するケースがこれにあたります。職種によって、転職のしやすさが異なることも多く、例えば、販売職への転職はしやすいと言われています。また、同じ業界での転職は、業界知識があるということから、早く業務に精通する可能性を見込まれると転職しやすくなる場合もあります。
<完全な未経験者>
転職のとき、もっとも不利だと思われるのは業種も職種もまったくの未経験での転職です。新卒者やフリーターでは多くの場合、完全な未経験者として就職活動となるのが一般的です。そのため新卒者同士やフリーター同士では、同じような条件なのであまり不利になりませんが、中途採用などの場合で、同じ職を他の志望者と争った場合には経験者の方が採用されるケースが多く、完全な未経験者には厳しい道となります。ただし、アパレルでは販売職は完全な未経験でも採用するケースも少なくありません。そのため、ここからアパレル業界に入る人は多くいます。
どんな職種経験もアピールにつなげられる!
何かしらの職を経験している場合には、前職をアピールして自分を売り込むことができます。ここでは、前職の特徴をセールスポイントにするコツを紹介します。
1:求められている条件を把握する
前職を使ってアピールするとき、重要なのは前職の業務内容を伝えることではありません。そうではなく、前職のどのような部分が応募条件に似ているのか、求められている人材に適正があるのか、というポイントを把握することが大切です。
2:前職で得たスキルを洗い出す
仕事をしていると、それが当たり前のこととなり特別なスキルとは思えなくなるケースがあります。しかし、どのような仕事でも、他の人にとっては当たり前ではありません。自分がしてきたことを客観的に考えたり、文字にしたりして、自分は何をしてきたのか、何ができるのかを考えましょう。例えば、コミュニケーションスキル、問題の解決力、必ずやり遂げる責任感など、その職ならではのスキルだけでなく、働くときに意識まで、細かく書き出してみましょう。
3:アピールになるスキルに具体例を加える
スキルを洗い出したら、それに対して具体的な業務や体験をつけましょう。例えば、コミュニケーションスキルを取り上げた時には「チームのリーダーとして、プロジェクトでメンバーをまとめ上げ成功にさせた」など、そのスキルが生かされた場面やエピソードを追加します。
前職の経験を盛り込んだアピール例
前職のスキルを書き出した後で、実際に履歴書に前職の経験を盛り込みます。ここでは、具体的なアピール例についてご紹介します。
◆業界の未経験者
業界の未経験者の場合、別の業界との関わりについて言及しながら、異業種を選んだ理由を説明することがポイントです。例えば、「アパレル業界の方から業界の話を聞いているうちに興味を持った」「前職では〇〇の業務でアパレル関連と関わることがあり、業務内容に関心を持った」という場合では以下のような書き方ができます。
<志望動機の例>
「前職では販売員として働いてきました。今後は培った販売スキルをもっと広い世界で活用したいと考えています。」
◆職種の未経験者
職種の未経験者の場合には、別の職種になることでの展望やキャリアプランを明確しながら、異職種を選んだ理由を説明します。具体的には、「アパレル業界で販売職を経験し、さらにステップアップを目指したい」という場合に以下のような書き方があります。
<志望動機の例>
「もともとMDに興味があり、アパレル業界では販売職として経験を積み、その中で専門的な知識を学んできました。御社では目標だったMDに挑戦したいと考えています。」
アピールをするポイントや仕方によって前職の経験を武器にする
いかがでしたでしょうか?転職するとき、未経験の業種や職種は、ハードルの高い選択のように思えます。特に、実務経験を求められる募集要項ばかり見ていると、未経験であることに負い目や不利であるように感じられるでしょう。しかし、前職がある場合には、その前職の業務内容の伝え方のポイントによっては、別の業界や職種の人に魅力的に映るようになります。ぜひ、前職の経験は見方や言い方によって、あなたの武器を上手にアピールしてください。(modelpress編集部)
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