カウンターオファーを受けたらどうする?引き止められたときの対処法

カウンターオファーを受けたらどうする?引き止められたときの対処法

【アパレル/モデルプレス】カウンターオファーという言葉は耳慣れないものかもしれません。カウンターオファーとは退職の際の引き止め交渉のことを指す専門用語です。たとえば「給料を上げるから」などと退職を引き止められた経験があるという人は少なくないのではないでしょうか。働き慣れた職場であるために当初の決意が揺らいでしまうこともあるでしょう。そこで、今回はカウンターオファーについて、行う理由や引き止められたときはどうしたら良いのかご紹介します。

カウンターオファーを受けたらどうする?引き止められたときの対処法/Photo by Foxy burrow

カウンターオファーを行う理由

ここでは、カウンターオファーとは何か、なぜ企業はカウンターオファーをするのかご紹介します。

<カウンターオファーとは?>

カウンターオファーとは、元々は貿易などで使われていた専門用語です。価格・納期・引渡し条件などに関して、売り申し込みに対して、買い手側が納得できなかった場合に、買い手側が別の条件提示を行う時に使われる用語でした。現在では人事などに使われ、退職の意思を伝えたときに上司から引き止められるときの交渉を指し、この記事ではこちらについて詳しくご紹介します。これらの交渉では、給料アップや昇格、待遇改善などの条件を提示されて引き止められることになります。

<カウンターオファーを行う理由>

なぜ、企業はカウンターオファーをするのでしょうか。それは端的に言ってしまえば、優秀な社員を失ってしまうのは企業にとって損失だからです。また昨今の少子化の影響によって、多くの企業は慢性的な人材不足に陥っているケースが少なくありません。優秀な人材は他の企業にとっても喉から手が出る程欲しい存在であり、人材を新規に採用することは難しいためにカウンターオファーをして引き止めます。さらに、離職者が出ると職場でのモチベーションが下がり、次々に離職者が出てしまうということも珍しいことではありません。そのため職場の士気を下げないためにカウンターオファーをするケースもあります。

他にも、部下が離職してしまうということは上司のマネージャーとしての資質を疑われる要因となり、評定に響くことを恐れカウンターオファーを行うこともあります。人材を獲得し育成するというのは、コストがかかることですから、なるべく離職者を減らしたいと企業は考えています。

カウンターオファーの対処法

ここでは、カウンターオファーを受けたときの対処法についてご紹介します。

<カウンターオファーに多い条件>

カウンターオファーの際に提示される条件についてご紹介します。まず一番多いのが希望していた他部署や職種へ異動を提示されるケースです。他には、契約社員から正社員などの雇用形態を変えることを提示されたり、昇進を提示されたりすることもあります。また、一番多いのが、給料のアップでしょう。ボーナスや支払われていなかった残業代を支払うなどと提示されるケースもあります。

<転職理由を思い出す>

人によっては魅力的な提案に見えるかもしれません。転職は大きなエネルギーと精神的な負担を伴う人生での大きな転換点です。ですから「そこまで言うなら…」と転職を考え直してしまうかもしれません。そのような時は、まず胸に手を当て、自分は「何がきっかけで転職を決意したのか」ということを思い出してみましょう。その理由が解決できるような提案であれば、オファーを受けるのも選択肢の一つとして考えてみても良いでしょう。しかし、給与や待遇が改善されたからと言って、転職を決意した理由が解決されていなければ、オファーを受けずに当初の計画通りに転職しましょう。

<長期的なモチベーションを考える>

大事なのは目の前の条件に流されないことです。給料アップや昇格などで当座の生活は少し良くなるかもしれません。ただ、転職理由の根本的な解決策にはならないこともしばしばあります。また、オファーを受けたからと言って、必ずしも満足できる結果にはならなかったということも少なくありません。

カウンターオファーを受け入れるとどうなる?

カウンターオファーについて紹介(photo-by-naka/Fotolia)

ここでは、カウンターオファーを受け入れた場合、どのような影響があるのか、どのようなことをすべきかご紹介します。

現職の対応
<カウンターオファーを受け入れて現職に残る場合>

本当にカウンターオファーの条件が実行されるか確認する必要があります。そのために必ず契約事項を書面化してもらいましょう。ただの口約束だけでは、有耶無耶にされてしまう可能性があります。また、一度辞める意思を伝えているために企業への忠誠心が疑われ、今後働きづらくなってしまうことも少なくありません。一度辞職の意思を表明しているということは、いつかは辞める人材だと認識され、今後のキャリアパスに影響を与え、企業の中で出世することができなくなってしまうケースもあります。

転職先の対応
<内定承諾前>

もし、カウンターオファーがあなたにとって魅力的な提案であり、転職を断念することを決意した場合、なるべく早く内定辞退の連絡を転職先にしましょう。その際は率直に「現職から強く引き止められたため、お引き受けした内定は辞退させていただきたいと思います」と理由を伝えましょう。多くの企業はそれで承諾してくれます。

<内定承諾後>

たとえ、書面で契約を交わしていなくても、口頭で内定を承諾しただけでも契約は成立しています。そのため、簡単に辞退することは難しいでしょう。転職先との関係性が悪化し、精神的な負担を負うことになります。また最悪のケースになると、損害賠償を請求されてしまう可能性も出てきます。

今一度なぜ転職を決意したのかを思い出してください

いかがでしたでしょうか。転職は大きな労力を伴い、新しい環境へ飛び込むのには不安がつきものです。魅力的なカウンターオファーであったら、働き慣れた環境で働き続けた方が良いかもしれないと思ってしまうかもしれません。ただ、一度退職の旨を表明してしまったら、それまでと同じように上司や同僚と良好な関係を維持できなくなってしまう可能性もあります。あなたが転職を決意した理由が必ずあったはずです。まず、そのことを思い出して、カウンターオファーを受けたとして解決できることなのか再考してみてください。(modelpress編集部)

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