ポップアップストアとは?常設店舗とは違うアパレル販売のメリット

ポップアップストアとは?常設店舗とは違うアパレル販売のメリット

【アパレル/モデルプレス】アパレルの店舗といえばデパートやショッピングモールのお店を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。このように、常に一定の場所での販売を目的として店舗を構える形式のことを常設店舗と呼びます。また、常設店舗とは全く違う形式のポップアップストアと呼ばれるものもあります。今回はこのポップアップストアの概要や特徴、そのメリットについてご紹介します。

ポップアップストアとは?常設店舗とは違うアパレル販売のメリット/Photo by SnvvSnvvSnvv

ポップアップストアとは?

常設店舗に比べると、あまり馴染みがないと思われがちな販売スタイルのポップアップストア。ここでは、ポップアップストアの概要や特徴についてご紹介します。

<ポップアップストアの概要>

ポップアップストアとは、期間限定で開設されるショップのことです。ポップアップは「突然現れる(Pop-up)」という意味合いで、特定の場所に一時的に登場するという特徴があります。また、ポップアップストアは話題性やイベント性を重視して開設される場合が多くあります。近年では、一回のイベントの開催で、インターネットやSNSを通じて知名度を上げることができるため、費用対効果の大きさから人気の宣伝手法となっています。

<ポップアップストアの期間>

ポップアップストアは常設店舗と違い、期間限定でオープンするお店です。その期間は厳密には決まっていません。そのため、開設される期間もさまざまです。短い場合では数日、長くても3カ月程度が少なくありません。

<ポップアップストアの場所>

ポップアップストアが設置されるのは、空き店舗やイベントスペースなどです。デパートやショッピングモールなどでは、催事場やエントランスに設置されることが多くあります。このような場所での設置はインショップと呼ばれ、日本ではポップアップストアの設置場所として主流となっています。

ポップアップストアの特徴

イベント性を重視されるポップアップストアは常設店舗と同じ部分もありますが、異なる部分も少なくありません。ここでは、ポップアップストアの特徴についてご紹介します。

<商品のイメージを全面に打ち出したデザイン>

ポップアップストアの最大の特徴は、ストア全体が商品のイメージを前面に打ち出した店舗デザインが行われることです。これにより、ポップアップストアで取り扱う商品を効果的にアピールすることができます。また、ポップアップストアは期間限定の仮店舗であるため、内装には費用をかけないことも少なくありません。シンプルな内装にすることは複数の異なるコンセプトの商品を販売するときに有効です。なぜなら、お客さまの目を商品だけに集中させる効果が期待できるからです。さらに、ポップアップストアは撤退が容易にできることも特徴的です。もともと一時的な開設のため、設備を簡易にすることが多く、商品以外の搬入と搬出が最小限になるように設計されているケースがほとんどです。

<プロモーション目的が多い>

期間限定のポップアップストアは派手に宣伝をしている場合やプロのアナウンサー、モデル、お笑い芸人、タレントなどの有名人がゲスト出演する場合もあります。このような場合には、利益が出そうにないと思われるケースもあります。それは、ポップアップストアの設置の目的が売り上げよりも宣伝にあることが多いためです。つまり、マーケティング戦略の一環としてポップアップストアをオープンさせるのです。具体的には、アパレルブランドの新コレクション発表や新サービスのプロモーションなどの際のポップアップストアがこれにあたります。

ポップアップストアのメリット

ポップアップストアについて紹介/Photo by wavebreakmedia

宣伝目的として利用されることの多いポップアップストアにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここではポップアップストアのメリットについてご紹介します。

<話題性がある>

ポップアップストアの出店の目的の一つは、マーケットへの露出です。ポップアップストアの開催は有名ブランドやメーカーであるほど、注目され話題になる傾向にあります。また、それほど知名度のないブランドでも、ポップアップストアを開設することで注目されることも少なくありません。この話題性により、メディアから取り上げられる可能性が高くなることや、SNSやインターネットで情報が増えることが期待できます。これは、ブランドだけで行う宣伝活動よりも、より少ない費用で認知度を高める効果があるため、ブランドや新サービスなどの存在を早くマーケットに浸透させることができます。

<特別感がある>

ポップアップストアの目的が宣伝だとしても、やはり販売数が多いに越したことはありません。開催期間の終了とともに販売の場所と機会を失ってしまうのがポップアップストアです。これは、一見するとデメリットのように思われますが、期間が過ぎればその店舗はなくなることで、消費者に特別感を与えるという心理的効果が期待できます。これにより、既存店舗で期間限定キャンペーンを行うよりも、ポップアップストアは購入を促しやすくなる傾向があります。

<販売店舗を増やせる>

全体の売り上げを上げるために、販売のチャンネルを増やすことは効果的です。しかし、常設店舗の場合には固定費がかかるため、長期的に採算が見込めることが店舗オープンの条件になりますが、ポップアップストアは一定期間のみであるため、開設へのリスクが常設店舗に比べて低くなります。つまり、ポップアップストアは低いリスクで販売チャンネルを増やす方法の一つなのです。また、このような敷居の低さから、ポップアップストアは実店舗出店前のテスト店舗としても利用されることがあります。

<出店にかかるリスクが低い>

開催期間が決まっているポップアップストアは常設店舗よりも出店リスクは低いといわれています。その理由は、人件費などの費用をコントロールしやすいためです。経営的観点からみて、比較的ローリスクで出店できるのはポップアップストアの魅力の一つといえるでしょう。

目的を明確にすることがポップアップストアの成功のポイント

いかがでしたでしょうか?常設店舗に比べて制約もありますが、それでもポップアップストアには、販売、宣伝、市場調査などの点で多くのメリットがあります。しかし、いろいろなメリットがあるからと言って、複数の目的をもって利用するとポップアップストアのコンセプトが不明確になる傾向があります。目的が曖昧なポップアップストアはマーケットへのインパクトが低下します。そのため、ポップアップストアには明確な主軸をもって行うことが成功のポイントとなるでしょう。(modelpress編集部)

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