アパレル業界にも多い早期退職優遇制度とは?

アパレル業界にも多い早期退職優遇制度とは?

【アパレル/モデルプレス】早期退職と聞くとリストラをイメージする人も少なくありません。しかし、早期退職はマイナスなことだけではなく、その後のチャンスになることもあります。アパレル業界にも多い早期退職優遇制度を利用すると、退職後の転職がしやすいこともあります。今回は、早期退職について企業の制度やメリット・デメリットをご紹介します。

アパレル業界にも多い早期退職優遇制度とは?/Photo by BONNINSTUDIO

早期退職とは?

早期退職とはどのような退職を意味するのでしょうか?まずは、早期退職の基礎知識についてご紹介します。

<早期退職は定年前に退職すること>

早期退職は定年になる前に退職することを指します。早期退職として一般的にイメージするリストラだけではなく、早期退職優遇制度を利用して退職する場合や、自分の都合で定年前に退職する場合も早期退職に含まれます。

<早期退職優遇制度とは?>

早期退職優遇制度とは、企業が退職希望者を募り退職してもらう制度のことです。人員削減の一環として行う場合が多いです。この制度を利用して退職すると、退職金割増支給など有利な条件が提示されます。早期退職優遇制度には大きく2つの退職があります。

まずは希望退職制度です。これは企業が経営悪化に伴う人件費削減のために退職希望を募集するものです。これによって企業は整理解雇を避けることができます。

2つ目は選択定年制です。これは企業の経営状態や業績などと関係なく人事制度として設けられたものです。企業で働く人の年代のバランスを整えるために退職希望を募るものです。

「早期退職優遇制度」実施の流れ

有利な条件付きで退職できる早期退職優遇制度はどのような流れで行われるのでしょうか?早期退職優遇制度の流れについてご紹介します。

<企業による早期退職優遇制度実施の発表>

企業の経営が悪化した場合、または企業内の年代のバランスを調整する必要がでてきた場合、早期退職優遇制度を利用したい人を企業が募集をかけます。早期退職優遇制度は条件を付けている場合があります。例えば、年齢の条件が付いている場合は、全ての人が早期退職優遇制度の対象にはなりません。40歳以上、50才以上という制限の他に勤務年数10年以上といった条件もあります。

<個人面談を実施>

募集で集まった人たちだけではなく、基本的には制度対象者全てに個人面談を行います。この個人面談の内容は、労働者のポジションや企業への貢献度によって異なります。この個人面談の際に、早期退職優遇制度を利用した場合に得られる有利な条件についての詳しい説明を受けます。

<退職を引き止められるケース>

早期退職優遇制度実施の発表があり、制度対象者になっていたので制度利用を申し出た場合でも引き止められるケースもあります。早期退職優遇制度を利用して退職しようとする人が、企業にとって重要な人材など辞めることによって企業がマイナスの場合は個人面談で退職を引き止められる可能性もあります。

早期退職のメリット・デメリット

早期退職について紹介/Photo by Neomaster

それでは早期退職は自分にとってプラスになるのでしょうか?続いては、早期退職のメリット・デメリットについてご紹介します。

<メリット>

早期退職優遇制度を利用した場合、定年で退職した場合よりも退職金が割増されます。割増される金額は企業によって様々ですが、給料の1か月分から数か月分、なかには半年や一年分もの給料が上乗せされることもあります。

早期退職後は人材会社により再就職支援のサポートを受けられることもあります。退職しても、転職のサポートを受けられるため退職後の不安を減らすことができます。また、企業の都合で早期退職をするため、離職後もすぐに雇用保険を受け取ることができます。このように早期退職した場合、職を失ってもすぐにライフラインがなくなることはありません。転職などを考えていた場合は、早期退職優遇制度を利用して退職してもよいでしょう。

<デメリット>

人材会社による再就職支援のサポートや雇用保険があったとしても、早期退職後は一時的にでも無職の状態になってしまいます。転職活動を考慮して、経済面の計画をしっかりと立ててから早期退職をしましょう。計画性がないまま早期退職してしまうと、退職後の就職活動が長引いてしまう可能性があります。早期退職を考え始めたら、同時に退職後の転職活動も始めるとよいでしょう。退職前でも、転職先の業界研究、履歴書や職務経歴書のアップデート、転職サイトへの登録などは始めることができます。早めに転職の準備をしておくことで早期退職による精神的な負担も軽くすることができます。

早期退職を上手く活用して自分に合った仕事を見つける

いかがでしたでしょうか?早期退職は早期退職優遇制度などを利用すれば有利な条件で退職することができます。また企業の都合によって退職する場合は、退職後に様々なサポートを受けられます。転職や退職を考えている場合は、このような制度を利用するのも一つの選択肢でしょう。(modelpress編集部)

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