ライセンスブランドとは?契約の仕組みとブランドで働く方法

ライセンスブランドとは?契約の仕組みとブランドで働く方法

【アパレル/モデルプレス】「ライセンスブランド」「ライセンス契約」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。ライセンス契約とは、他の企業がもっている特許などの知的財産権を、使用料を支払うことで使用が認められるものです。ライセンス契約には消費者、知的財産権の使用を認めたブランド、使用したブランドそれぞれにメリットもあります。今回は、ライセンス契約の仕組みとブランドで働く方法についてご紹介します。

ライセンスブランドとは?契約の仕組みとブランドで働く方法/Photo by SFIO CRACHO

ライセンス契約の仕組みと特徴

ライセンスとはどのような意味なのでしょうか。まずはライセンスの基礎知識やライセンス契約の特徴についてご紹介します。

<ライセンスとは?>

ライセンスとはブランドの名前を貸すことを指します。特定のブランドを別の企業が借りて、商品を開発・販売することです。ブランドを借りる側の企業はブランド利用料(ロイヤルティー)を、ブランドを貸す側の企業に払います。

<ライセンス契約の特徴>

ライセンス契約は海外のブランドを国内で展開する場合に契約することが多いです。海外のアイテムを日本国内で企画するため、国内のマーケットや日本人の体型に合った製品にするためにライセンス契約を結ぶ企業もよく見られます。このように海外のアイテムでライセンス契約を結ぶことによって、海外から直輸入したアイテムよりも価格を抑えることができるのです。

<ライセンス契約の種類>

ライセンス契約には、通常実施権と専用実施権があります。通常実施権は本家ブランドが複数の企業に対し知的財産権を使用するのを認めたものです。一方、専用実施権は単独の企業に対して使用を許可したものになります。

<ブランド利用料(ロイヤルティー)>

ライセンス契約を結ぶと本家ブランドにブランド利用料(ロイヤルティー)を支払わなければなりません。ブランド利用料を売り上げに対するパーセンテージにするのか、または利益に対するパーセンテージにするのか、そのブランド利用料を契約時に支払うのかなど、契約を結んだ企業間で話し合い、決定します。

ライセンスブランドのメリット

ライセンスブランドは消費者、本家ブランド、ライセンス先企業とそれぞれにメリットがあります。それでは、それぞれのメリットについてご紹介します。

<消費者のメリット>

海外のアイテムは良い物であっても、大きさやデザインなどが日本人に馴染まないものもあります。これらのアイテムはライセンス契約を結ぶことで、日本人が親しみやすいシルエットやデザインのアイテムに作り直すことができます。また、日本で企画されたバッグや小物などのアイテムは、より日本人が使いやすいように工夫されています。このように、消費者は使いやすい形に作り直された海外の良いアイテムを購入することができるのです。

また、ライセンス契約を結ぶと海外から直輸入したアイテムを購入するよりも低価格で購入することができます。高価なバッグやアクセサリーだけではなく、ハンカチなどの小物も展開しています。このように手が届きやすい価格で海外のアパレルアイテムを購入することができます。

<本家ブランドから見たメリット>

本家ブランドがその国で認知されていないと、リスクが大きいため海外展開に踏み切ることは難しいでしょう。しかし現地企業とライセンス契約をすることによって、その地域での認知度を上げることができます。このように販売網を拡大してもらうことで、市場開拓が成功する確率が高まり、本家ブランドは更なる売り上げを上げることができます。

<ライセンス先企業から見たメリット>

ライセンス先企業は有名ブランドを借り受けて、新たな市場を切り開くことができます。多くの場合、ライセンスブランドは、輸入ではなくオリジナルの商品を開発しています。そのため材料費を押さえたアイテムを開発することができるので、本家ブランドを輸入するよりも安くアイテムを調達できます。その分売り上げも上げることができます。

ライセンスブランドで働く方法

ライセンスブランドとは?/Photo by ESB Professional

続いてはライセンスブランドで働く方法、ライセンス契約終了後についてご紹介します。

<ライセンス先の企業で働く>

ライセンス先の企業の社員は本家ブランドではなく、ライセンスを請け負っている企業と雇用契約を結びます。企業によっては海外にある本社が日本法人を通じて直接雇用することもあります。

<ライセンス契約が終了した場合>

ライセンス契約には期限があります。しかし、ライセンス契約が切れたからといって解雇されてしまうケースはほとんどありません。ライセンス契約の終了後も、他ブランド部署への異動などができるため、継続してアパレル関連業務に従事することができるでしょう。

契約の仕組みを理解しましょう

いかがでしたでしょうか?ライセンス契約は契約を結ぶ企業同士だけではなく、私たち消費者にもメリットがあります。また、好きなブランドとライセンス契約を結んだ企業で働くことができれば、ブランドのアイテム開発に関わることもできます。ライセンス契約の仕組みを理解して、よりファッションを楽しみましょう。(modelpress編集部)

実際に働いている人の声は?

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