ポテンシャル採用とは？アパレル転職時に企業が求めるポイントと対策

皆様は、「ポテンシャル採用」という採用手法をご存知でしょうか。ポテンシャル採用は、個人の資質や潜在能力を重視した採用手法です。したがって、ポテンシャル採用は、未経験者でもチャレンジしやすいという側面を持ちます。それでは、ポテンシャル採用を行う企業は、ポテンシャル採用から、どのような人材を獲得しようとしているのでしょうか。そして、ポテンシャル採用では、企業側は、応募者のどのようなところをチェックしているのでしょうか。これらの問いに答えるため、まず、本稿の前半では、「ポテンシャル採用に関する基礎知識」と「企業がポテンシャル採用を行うメリット」について、ご紹介していきます。そして、本稿の後半では、アパレル販売員のポテンシャル採用というテーマに絞り、「アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイント」と「アパレル販売員のポテンシャル採用に応募するときの対策」について、ご紹介していきます。

ポテンシャル採用とは？

そもそも、「ポテンシャル採用」とは、どのようなものなのでしょうか。まずは、ポテンシャル採用に関する基礎知識について、ご紹介していきます。

＜ポテンシャル採用の定義＞

ポテンシャル採用とは、個人のスキルではなく、個人の資質や潜在能力を重視した採用手法のことを指します。つまり、採用段階において、仕事に必要なスキルが必ずしも十分に身についている必要はないということになります。それでは、ポテンシャル採用を行う企業は、ポテンシャル採用によって採用する人材に対して、どのようなことを期待していると考えられるのでしょうか。すでに確認したように、ポテンシャル採用では、個人の資質や潜在能力が重視されます。したがって、ポテンシャル採用を行う企業は、いわゆる「即戦力」ではなく、「将来的に活躍できるポテンシャルを持つ人材」を採用したいという意思を持っていると考えられます。

＜プロフェッショナル採用とポテンシャル採用の違い＞

「ポテンシャル採用」に対比するものとして、「プロフェッショナル採用」と呼ばれる採用手法があります。それでは、プロフェッショナル採用とポテンシャル採用には、どのような違いがあるのでしょうか。まず、プロフェッショナル採用では、すでにその業界や職種を経験している人材、つまり一定の知識がある人材が採用されます。したがって、その業界に関連する専門学校などを卒業している人材が、採用の対象となる場合が多いということです。例えば、アパレル業界の場合には、服飾専門学校の卒業生などが、プロフェッショナル採用の対象となると考えられます。

＜ポテンシャル採用は、未経験でも応募可能＞

これに対して、ポテンシャル採用では、その業界や職種が未経験の場合にも、応募することが可能です。なぜならば、ポテンシャル採用では、その業界や職種に関する知識や経験は、重視されないからです。したがって、ポテンシャル採用は、新しい業種や職種にチャレンジしたい場合には、十分にチャンスがあるということができます。

企業がポテンシャル採用を行うメリット

企業がポテンシャル採用を行うことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。それでは、「企業がポテンシャル採用を行うメリット」について、ご紹介していきます。

＜経験者とは異なる人材が採用できる＞

企業がポテンシャル採用を行うメリットの1つ目は、「経験者とは異なる人材が採用できる」ことです。ポテンシャル採用では、プロフェッショナル採用など、他の採用手法と比較した場合、幅広い業界からの応募を期待することができます。したがって、ポテンシャル採用を行えば、従来の採用手法では採用することが難しかった人材、また潜在能力の高い人材が確保できる可能性が高いと企業は考えているようです。

＜応募者数を増やすことができる＞

企業がポテンシャル採用を行うメリットの2つ目は、「応募者数を増やすことができる」ことです。ポテンシャル採用では、「未経験可」とすることによって、応募のハードルを下げているとも考えられます。例えば、「新しいことに挑戦する若い世代を採用し、自社で長く活躍してもらいたい」という目的から、ポテンシャル採用を行う企業も存在しているようです。

＜社員の平均年齢を適正に保つことができる＞

企業がポテンシャル採用を行うメリットの3つ目は、「社員の平均年齢を適正に保つことができる」ことです。ポテンシャル採用では、若い世代の人材を採用することが多くあります。若い世代の人材の数を増やせば、社員の平均年齢を下げることもできるでしょう。これは、「社員の平均年齢を適正に保ちたい」という目的から、ポテンシャル採用を行う企業の存在も示唆しています。

アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイント

アパレル販売員のポテンシャル採用では、応募者にどのようなことが求められるのでしょうか。それでは、「アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイント」について、ご紹介していきます。

＜将来の可能性＞

アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイントの1つ目は、「将来の可能性」です。ポテンシャル採用で採用となった場合、企業は、応募者の「入社後の成長の可能性を認めた」ということであると考えることもできます。したがって、ポテンシャル採用では、「入社後にどれだけ活躍できるか」という将来性をアピールすることによって、企業に「成長できる人材」であると思わせることが重要になります。つまり、応募者の「積極的な姿勢」が、企業から評価されやすいということができるでしょう。具体的には、志望動機やキャリアビジョンなどが、ポイントになるでしょう。

＜社会人としての基礎的なスキル＞

アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイントの2つ目は、「社会人としての基礎的なスキル」です。ポテンシャル採用においても、当然のことながら、社会人としてのビジネスマナーは必須となります。社会人としてのビジネスマナーは、アパレル業界に限らず、すべての業界・職種で求められる基礎力であるといってもよいでしょう。ちなみに、ポテンシャル採用において、企業側から、社会人としての基礎的なスキルが求められるのは、20～30代の応募者が対象となるケースが多いようです。

＜コミュニケーション能力＞

アパレル販売員のポテンシャル採用で求められるポイントの3つ目は、「コミュニケーション能力」です。いうまでもないことかもしれませんが、アパレル販売員にとって、コミュニケーション能力は、必須となります。したがって、たとえ前職がアパレル業界以外であっても、例えば、接客業経験者などであれば、面接の際などには、アピールしやすいといえるでしょう。

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときには、どのような対策が必要になるのでしょうか。それでは、「アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策」について、ご紹介していきます。

＜スキルの棚卸をする＞

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策の1つ目は、「スキルの棚卸をする」ことです。これは、自分が持っているスキルを把握するということです。具体的には、すぐ業務に活かすことができるスキルやこれから身につけるべきスキルなどについて、整理をしましょう。また、将来的なスキルアップについても具体的なプランを描くようにしましょう。

＜目標を定める＞

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策の2つ目は、「目標を定める」ことです。入社後の目標を定め、それを達成するために必要なことについて、考えておくようにしましょう。目標がはっきりと定まっており、それに向かって努力をすることができる人材は、面接官にとって、とても魅力的です。なぜならば、そのような人材は、入社後の活躍をイメージしやすいからです。なお、目標を定める際には、あらかじめ企業のビジョンや戦略などに目を通してから、それらと矛盾しない内容にしましょう。

＜アパレル業界のトレンドを理解する＞

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策の3つ目は、「アパレル業界のトレンドを理解する」ことです。ポテンシャル採用では、基本的には、その業界に関する知識は、重視されません。しかしながら、その業界に関する知識を持っていることが評価されないということでは決してありません。その業界に関する知識を持っていることは、面接の際などには、大きなアピールになるでしょう。したがって、アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときには、アパレル雑誌などから、アパレル業界のトレンドを必ずチェックしておくようにしましょう。

＜想定質問対策をする＞

アパレル店員のポテンシャル採用に応募するときの対策の4つ目は、「想定質問対策をする」ことです。ポテンシャル採用では、応募者の将来性が重視されます。したがって、面接では、応募者の将来性をチェックする質問が多くなると想定されます。具体的には、志望動機やキャリアビジョンなどに関する質問です。これらの質問に対する回答は、あらかじめ必ず用意しておくようにしましょう。

キャリアビジョンを明確にして、ポテンシャル採用にチャレンジしよう！

ここまでご紹介させていただいたように、ポテンシャル採用は、プロフェッショナル採用など、他の採用手法とは、明確に異なります。例えば、ポテンシャル採用では、応募者の資質や潜在能力が重視されますが、これは、プロフェッショナル採用で重視されるポイントとは、大きく異なります。つまり、ポテンシャル採用では、応募者は、自分のスキルではなく、将来性をアピールする必要があるということです。そして、将来性をアピールするためには、キャリアビジョンの明確化が最大のポイントになるでしょう。キャリアビジョンを明確にすることができれば、おのずと取り組むべきことも見えてくるはずです。以上から、キャリアビジョンの明確化は、ポテンシャル採用へのチャレンジにおけるはじめの一歩、かつ最大の関門ということができるのではないでしょうか。（modelpress編集部）