【アパレル/モデルプレス】昨今、アパレル業界において、オムニチャネル戦略が、注目を集めています。アパレル業界におけるオムニチャネル戦略とは、一体、どのようなものなのでしょうか。本稿では、「アパレル業界のオムニチャネル戦略」について、ご紹介していきます。まずは、アパレル業界におけるオムニチャネル戦略の定義と「アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例」について、確認していきます。そして、「アパレル業界のリアル店舗を活用したオムニチャネル戦略の始め方」について、ご紹介していきます。
アパレル業界のオムニチャネル戦略とは?
アパレル業界におけるオムニチャネル戦略とは、どのようなものなのでしょうか。まずは、オムニチャネル戦略の定義と「アパレル業界でオムニチャネル戦略が注目される理由」について、ご紹介していきます。
<オムニチャネル戦略とは?>
オムニチャネル戦略とは、店舗やインターネットなど、あらゆるチャネルを駆使して、お客様との接点を持つ戦略のことを指します。ちなみに、チャネルとは、集客のために用いられる経路のことを指します。主に使われるチャネルは、「店舗」「インターネット」「カタログ」「広告」「SNS」などです。オムニチャネルを駆使することによって、お客様に対して、「リアル」と「非リアル」の垣根を感じさせないような購入体験を提供することができるといわれています。
<アパレル業界でオムニチャネルが注目される理由>
インターネットの普及などによって、お客様にとって、商品を購入するための手段が、多様化してきています。昨今では、スマートフォンやタブレット端末などを用いて、商品について調べてから店舗において購入をしたり、逆に、店舗において商品を確認したり、試着をしたりした後に、ECサイトなどから購入したりすることなどが、珍しいことではありません。トレンドの移り変わりが激しいアパレル業界においては、ECサイトが、ウェブ・ルーミングに利用されやすくなっています。ちなみに、ウェブ・ルーミングとは、インターネット上で、商品に関する詳細などを調べた後に、店舗において購入をすることを指します。店舗とECサイトのマーケティングを連動させることによって、お客様の取りこぼしなどを少なくしていき、売り上げを伸ばしていくことができると考えられています。
アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例
アパレル業界におけるオムニチャネル戦略の事例には、どのようなものがあるのでしょうか。それでは、「アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例」について、主なものを3つご紹介していきます。
<顧客の購入履歴の活用>
アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例の1つ目は、「顧客の購入履歴の活用」です。店舗とECサイトの購入履歴から、「売れ筋商品」や「お客様の購買動向」の分析をしていきます。加えて、購入履歴を商品開発に活用するといった事例もあります。昨今では、お客様の購入履歴に関するデータに基づいた接客にも、力がそそがれるようになってきているようです。
<ECサイトとリアル店舗の融合>
アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例の2つ目は、「ECサイトとリアル店舗の融合」です。ECサイトとリアル店舗の融合を強化して、お客様に双方の利用を促すような企業も登場してきています。具体的には、「店舗における接客の際に、タブレット端末を活用して、店舗に在庫がない商品については、ECサイトでの購入を提案する」「店舗において、ECサイトとリアル店舗の双方で利用できる会員サービスへの入会を促す」「店舗において、ECサイト上のセールに関する情報を伝えるフライヤーを配布する」「ECサイト上で、店舗において利用することができるクーポンをダウンロードできるようにする」など、様々な事例があります。
<新品のレンタル・中古品の販売>
アパレル業界でのオムニチャネル戦略の事例の3つ目は、「新品のレンタル・中古品の販売」です。新品の衣類の借り放題サービスを展開して、返却された衣類については、ECサイト上で販売するというような企業も登場してきています。これは、「ものを持ちたくない」「トレンド商品は、ワン・シーズンしか着用しない」などのニーズにこたえたものであると考えられるでしょう。
アパレル業界のリアル店舗を活用したオムニチャネル戦略の始め方
アパレル業界のリアル店舗を活用したオムニチャネル戦略は、どのように始めていけばよいのでしょうか。それでは、「アパレル業界のリアル店舗を活用したオムニチャネル戦略の始め方」について、3つのステップに分けて、ご紹介していきます。
<ステップ1:ロードマップを策定する>
まずは、自店舗の置かれている現状を整理して、目標達成までのロードマップを策定するようにしましょう。その際、自店舗の強みや弱み、競合店舗の動向、お客様のニーズの特性などを踏まえて、ロードマップを策定するようにするとよいでしょう。また、利用するチャネルの特徴を理解したうえで、戦略をまとめていくようにしましょう。
<ステップ2:各チャネルのデータを統合する>
「商品情報」「在庫情報」「接客履歴」「商品閲覧履歴」など、各チャネルのデータを統合していきましょう。それぞれのチャネルのデータを統合していくことによって、販売戦略を立てやすくすることができるでしょう。
<ステップ3:スタッフの役割を決めて、実践する>
店舗スタッフのそれぞれの役割は、整理しましょう。例えば、「店舗統括」「SNSなどのネット管理」「お客様データの管理」などです。そして、チャネル全体での売り上げの向上を目指していくようにしましょう。具体的には、「SNSを活用して、店舗における商品の集荷に関する情報を発信して、来店を促す」「店舗に在庫がない場合には、ECサイトの利用へ誘導する」などするとよいでしょう。
オムニチャネル戦略は、欠かすことのできないもの
いかがでしたでしょうか?ここまでご紹介させていただいたように、昨今、アパレル業界においては、オムニチャネル戦略は、欠かすことのできないものになってきています。現在、店舗の売り上げに関する悩みなどを抱えていらっしゃる場合には、本稿でご紹介させていただいた内容を参考にして、オムニチャネル戦略を始められてみてはいかがでしょうか。(modelpress編集部)
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